(スノボ翌日の腹筋の痛みの正体とは|筋肉痛だけじゃない?体幹の使い過ぎで起こる腹部の張り・腰痛との関係)

はじめに

 

 

整骨院では冬の時期になると、スキー・スノボ後の相談が増えます。

 

太ももが張る、腰が痛い、首肩がこる、手首を痛めたなど内容はさまざまですが、その中で意外と多いのが「腹筋が痛い」という訴えです。

 

しかもこの痛みは、単に“筋肉痛が来た”という一言で片付けるには少し特徴があります。

 

たとえば、立ち上がるとお腹がつっぱる、寝返りで腹に力が入ると痛い、くしゃみや咳で響く、笑うと痛い、トイレで踏ん張ると痛い、といった具合に、日常の何気ない動作で痛みを感じやすくなります。

本人は「腹筋なんて鍛えてないのに」と不思議に思うのですが、実はスノボでは腹筋を含む体の中心を“ずっと使い続けている”時間が長く、しかも初心者ほどその使い方が偏りやすいのです。

 

ここを理解しておくと、次に滑るときの体の使い方も変えやすくなり、腰痛や転倒のリスクも下げやすくなります。

 

 

 

筋肉痛だけでは説明できない腹筋の痛み|体幹を固め続ける運動の特徴

 

 

 

まず知っておいてほしいのは、スノボの腹筋の痛みは「筋肉痛だけ」の場合もありますが、「体幹(体の中心)を固め続けた疲労」が混ざっていることが多い、という点です。

 

体幹という言葉はよく聞くと思いますが、ここでは難しく考えずに「お腹・腰・背中まわりで体を支える部分」と思ってください。

スノボでは、板が雪面の上を滑っていくため、体は常に不安定です。

 

転ばないためには、体の中心がグラグラしないように“固めておく”必要があります。

 

ここで多くの人がやってしまうのが、腹に力を入れて息を止めるような形で、体幹をガチガチに固定してしまうことです。

 

これを長時間続けると、お腹の筋肉は「動くため」に使われるのではなく、「動かないように支えるため」に使われ続けます。

 

このような使い方は、筋トレのように動かして疲れるのとは違い、じわじわと疲労が溜まり、翌日になって痛みや張りとして出やすくなります。

 

さらに、寒さで体がこわばっていると、柔らかく支えることが難しくなり、余計に固めやすくなります。

 

結果として「腹筋が痛い」「腹がつる」「お腹の奥が重い」といった感覚が出てくるのです。

 

 

また、スノボは横向きの姿勢で滑るため、体はねじれた状態になりやすいスポーツです。

このねじれをコントロールするためにも、お腹の筋肉は片側だけ強く使われやすくなります。

 

そのため、「お腹全体」ではなく「右の腹だけ」「左の脇腹だけ」が痛いという人も少なくありません。

 

これも単純な筋肉痛だけでは説明しづらい特徴です。

 

左右差がある痛みは、体を固めるクセや、バランスの取り方が偏っているサインとして見ておくと役に立ちます。

 

 

 

体幹の使い過ぎが起きる場面|初心者ほど腹が痛くなる理由

 

 

 

では、具体的にどんな場面で体幹の使い過ぎが起きるのでしょうか。

 

初心者ほど腹筋が痛くなる理由は、技術の問題というよりも「怖さ」と「慣れなさ」からくる体の反応が大きいです。

たとえば斜面でスピードが出ると、転びたくない気持ちから体が硬くなります。その瞬間、呼吸が止まり、お腹に力が入ります。

 

ターンのたびに緊張し、止まるたびに力む。転びそうになると腹を固めて踏ん張る。

 

立ち上がるときも、板が固定されているため、普段とは違う動きになりやすく、腹に余計な力が入ります。

 

初心者はこれらを一日中繰り返しがちです。

 

 

特に腹筋がやられやすいのは「止まり方」です。止まるときに上半身が前や後ろに倒れそうになると、反射的にお腹で支えます。

 

また、転倒を避けようとして腰を引くような姿勢になると、腹の奥に力が入り続けます。さらに、休憩中の姿勢も影響します。

寒いと体を丸め、肩をすくめ、息が浅くなります。

 

この状態でまた滑り始めると、最初から体が固いままスタートしてしまい、体幹を柔らかく使う余裕がなくなります。

 

結果として、腹筋は一日中「守るための筋肉」として働き続け、翌日に痛みが出やすくなります。

 

 

もう一つ、見落とされがちなのが「帰り道」です。

 

スノボで疲れた状態で長時間座って帰ると、体は冷え、腰やお腹まわりの血の巡りが落ちやすくなります。

 

疲労が抜けにくい状態で固まってしまうと、翌日の痛みが強く出ることがあります。

 

「滑っている時より次の日がきつい」という人は、運動そのものに加えて、冷えと長時間移動が重なっている可能性もあります。

 

 

 

腹筋の痛みが長引く人の共通点|腰痛・呼吸の浅さ・力みの連鎖

 

 

 

腹筋の痛みが2〜3日で落ち着く人もいれば、長引く人もいます。この違いにはいくつかの共通点があります。

 

まず、腰に不安がある人です。腰が不安定だったり、過去に腰痛を経験していたりすると、体は無意識に「腰を守ろう」として腹筋を固めます。

腹筋は腰のサポーターのような役割もあるため、腰が怖い人ほど腹を固めがちになり、結果として腹が先に痛くなる、という流れが起こります。

 

 

次に、呼吸が浅い人です。

 

滑っている間に息を止めがちな人、緊張で胸だけで呼吸している人は、お腹の動きが少なくなり、腹筋は硬いままになりやすいです。

 

硬い筋肉は疲れやすく、回復もしにくくなります。

 

さらに、普段から座り姿勢が多く、股関節や背中が硬い人も、体幹でバランスを取ろうとして負担が集中しやすくなります。

 

本来は足や股関節で受け止めたい揺れを、体の中心で全部受け止めてしまうためです。

 

 

ここで大事なのは、「腹筋が痛い=腹筋が弱い」ではないということです。

 

むしろ、腹筋を頑張りすぎている状態です。本人は頑張っている自覚がなくても、体は緊張して支え続けています。

 

腹の痛みが強い人ほど、「転びたくない」「怖い」「失敗したくない」という気持ちが強く出ていることもあります。

 

これは悪いことではありません。安全に滑ろうとしている証拠でもあります。

 

ただ、その結果として体が固まり、余計な負担が出ている可能性がある、という視点を持つことが大切です。

 

また、注意してほしいポイントもあります。

 

腹筋の痛みが「表面の筋肉痛」ではなく、鋭い痛みや、息を吸うだけで強く痛む、動けないほどの痛みがある、咳やくしゃみで激痛が走る、内出血がある、という場合は、単なる疲労とは別のトラブルの可能性もあります。

 

無理をせず、早めに体を確認することをおすすめします。

 

痛みは我慢すれば強くなることがありますし、かばうことで腰や背中に負担が移ることもあります。

 

 

 

まとめ

 

 

スノボ翌日の腹筋の痛みは、単なる筋肉痛だけでなく、体幹を固め続けたことによる疲労が関係しているケースが少なくありません。

 

雪面の不安定さ、寒さ、緊張、止まり方や立ち上がりの動き、帰りの冷えと長時間移動。

 

これらが重なることで、腹筋は「動かすため」ではなく「守るため」に使われ続け、翌日に痛みとして出やすくなります。

 

特に初心者ほど、怖さや慣れなさから力みが強くなり、呼吸も浅くなりがちです。

 

その積み重ねが腹筋痛につながります。腹筋の痛みは、体が「頑張りすぎていますよ」と教えてくれているサインでもあります。

 

次回の滑走を楽にするためにも、腹だけに頼らず、股関節や足も使えるように体を整えておくことが大切です。

 

もし痛みが長引く、腰痛も同時に強い、日常動作に支障が出る場合は、早めに体の状態を確認しておくと安心です。

 

スノボを長く楽しむためにも、痛みをきっかけに体の使い方を見直してみてください。

 

 

 

 

 

《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》

 

 

 

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