目次
はじめに
皆様、こんにちは。院長の藤井敦志です。当院では毎日、様々な運動を楽しむ方々のケアを行っていますが、特にこの季節はマラソン愛好者の方々からのご相談が増えてきます。
足の痛み、特に膝や足首、股関節などの痛みで走るのが困難になった経験はございませんか?
マラソンは心身を鍛える素晴らしい運動ですが、同時に正しいケアをしないと体への負担も大きくなります。
このブログでは、マラソンシーズンに向けて足を守るための簡単なストレッチ方法をご紹介します。
私たちの大切な体は一つしかありません。それを大切にし、健康に楽しんでいただきたいと心から願っています。
マラソンシーズンに多い脚のトラブルとは?
マラソンを続けていると、多くのランナーが足関連のトラブルに直面します。
特に多いのが、膝や足首、股関節の痛みです。
膝の痛みには、繰り返しの走行動作によって生じる「ランナーズニー」と呼ばれる症状があります。
これは、膝の半月板や靭帯に過度なストレスがかかることが原因となっています。
足首の痛みの多くは、不適切なランニングフォームによるものです。
例えば、踵から着地するヒールストライク型の走り方は、足首や膝に衝撃を与えやすく、トラブルの原因となることが知られています。
また、股関節の痛みは、特に股関節を取り巻く大殿筋、ハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)、大腰筋、および腸骨筋の疲労や筋力のアンバランスから起こることが多いです。
お尻の筋肉と太ももの前(ハムストリングス)の筋肉は足を後ろに上げる筋肉
お腹の前(大腰筋、腸骨筋)は足を持ち上げる筋肉
これらの筋肉が過度に疲労すると、股関節の動きが制限され、痛みが生じる可能性が高まります。
これらのトラブルを早期に察知し、適切な対処をすることで、さらなる怪我を予防することができます。
走る前のウォームアップとストレッチの重要性
マラソンやランニングを始める前のウォームアップは、怪我を防ぐための極めて重要なステップです。
ウォームアップを行うことで、筋肉や関節が動きやすくなり、体が運動に適応します。
まず、軽いジョギングやスキップなどで全身の筋肉を温めることをおすすめします。
5〜10分程度の軽い運動で、心拍数を上げることがポイントです。
次に、特にストレッチを重点的に行う部位として、大腿四頭筋、ハムストリングス、ふくらはぎ、大腰筋、そして腸骨筋を中心に行いましょう。
大臀筋(お尻の筋肉)のストレッチ
ふくらはぎのストレッチ
大腿四頭筋(太ももの前)のストレッチ
これらの筋肉群はランニング中に特に負荷がかかるため、しっかりとストレッチしておくことで、痛みや怪我のリスクを低減することが期待できます。
最後に、ストレッチは力を入れすぎず、自分の体の範囲内で行うことが大切です。
反動をつけず15〜20秒程度ずつ行いましょう。
痛みを感じるようなストレッチは逆に筋肉を傷つける原因となるので、無理をせず、自分の体の感覚を大切にしましょう。
走った後のクールダウンと痛みの予防策
マラソンやランニングを終えた後のクールダウンは、筋肉の疲労回復や次回のパフォーマンス向上のために欠かせないプロセスです。
ランニング後、筋肉は疲労して縮んでいるため、そのまま放置すると筋短縮や筋硬化が進行し、怪我や痛みの原因となります。
まず、走った後には、軽く歩いたりジョグをすることで心拍数を徐々に落としましょう。
5分程度の軽いジョギングで、筋肉の緊張を和らげることができます。
次に、ストレッチを行いますが、基本的には走る前にストレッチした筋肉を重点的に行いましょう。
具体的には、ハムストリングスやふくらはぎ、大腿四頭筋、腸腰筋などの筋肉です。
腸腰筋(お腹の前)のストレッチ
疲労が蓄積した筋肉を伸ばすことで、筋肉の回復を促進し、次回の走行に備えることができます。
さらに、筋肉の柔軟性を保つために、定期的にマッサージガンやフォームローラーといった市販の器具を上手く使って、筋肉のコリや硬直をほぐすことも効果的です。
フォームローラーを使ってお尻の側面をほぐす
マッサージガン
筋肉の硬さが原因で起こる足首や膝、股関節の痛みを予防するためには、これらのケアが不可欠です。
最後に、毎日の生活の中でも、十分な水分補給やバランスの良い食事、十分な休息を取ることで、筋肉や関節の健康を維持することができます。
体のケアは日常の中での小さな工夫からです。
あなたのランニングライフをサポートするために、適切なアフターケアの習慣を身につけましょう。
まとめ
ランニングは心身の健康に多大な効果をもたらす素晴らしいスポーツですが、同時に脚や足首、股関節などのトラブルを引き起こすリスクもあります。
この記事では、マラソンを趣味とする皆さんが、長く安全に走り続けるための足を守るストレッチやケアの方法を詳しく紹介しました。
適切なウォームアップやクールダウン、日々のケアを怠らず、痛みのサインを見逃さないことが大切です。
継続的なケアを行うことで、ランニングをより楽しく、より長く続けることができます。
もし、走る際の不調や痛みに悩んでいる場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
私も趣味でマラソンをしていますので、ランニングに関する痛みや不調の相談を承っております。
私と一緒に、あなたのランニングライフも充実させていきましょう。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》