腰痛や肩こりで悩まれている人が病院に行ったりしたときに先生から「運動が必要です。まずは歩いてください」と言われることがよくあるそうです。
私も患者さんによく、まずは歩くことから始めてみましょうとお伝えすることが多いです。
今回は腰痛や肩こりを解消するのに、なぜウォーキングが良いとされているのか。
正しい歩き方はあるのか?
歩く習慣の見つけ方についてお話ししたいと思います。
ウォーキングをしたいと思っているけど、できていない。
ウォーキングをしていても腰痛で悩まされている。
といった方は最後までお読みいただくと、良いヒントが見つかるかもしれません。
目次
腰痛でウォーキングが必要な人ってどんな人?運動不足?
まず、腰痛で悩んでいる方はどんな状態なのかを考えてみましょう。
・この腰の痛みのせいでみんなに迷惑をかけそうで申し訳ない。
・ずっと1日中腰のことが気になってイライラするからなんとかしてほしい。
・くつや靴下を履く時にまたあの痛みがくるのかと思うと怖いなぁ。
これらを総合すると、「申し訳ない・イライラする・怖い」などの感情的なものが関わっていますよね。
腰痛で悩んでいる方は、こういった感情をなくすためにも腰の痛みを何とかしてほしいと思うのではないでしょうか。
ウォーキングなんてしたくない!腰痛を悪化させるストレスとの戦い。
いわゆる「ストレス」との戦いです。
一般にストレスというと、職場の上司や同僚の関係がストレスだ。
家族との争いがある時にストレスだ。
と思いがちですが、イライラしたり怖かったりするという感情もストレスになり、それがより強い腰痛を引き起こしているとも考えられます。
つまり、ストレスをいかにコントロールするかが腰痛や肩こりを解消するカギとなっています。
ウォーキングが必要な理由。腰痛を起こすストレス!その脳にもたらす影響とは?
ストレスが体に与える影響について少しだけ詳しく述べましょう。
体がストレスを感じると、ストレスホルモンというホルモンが増えます。
このホルモンは出続けると血液の流れを悪くしたりします。
脳にはストレスホルモンを感知する扁桃体(へんとうたい)というアーモンドの粒みたいなのがあります。
このアーモンドを刺激し続けると、よりストレスホルモンを作り出すやっかいなやつです。
逆に、ストレス刺激にブレーキをかけてくれる海馬(かいば)という竜のおとし子みたいなのがあります。
アーモンドさんがおとなしい時はおとし子さんのおかげで大丈夫なんですが、体がストレスを受け続けるとアーモンドさんが暴れ出してしまって、抑えられなくなったおとし子さんは萎縮してしまうのです。
そうなったら最後、ストレスを抑えてくれる子がいないのでどんどん暴れ出す一方ですよね。
ウォーキングやランニングから始まる腰痛レス生活の始まりと効果。
そこで運動です。
運動も始めのうちは負荷がストレスになるのでストレスホルモンが出ますが、運動を止めるともとにもどります。
研究によると、定期的に運動を続けると、ストレスホルモンが増えにくくなり、運動を止めると逆に減る方に働くというのです。
つまり、定期的にウォーキングやランニングを続けているとストレスホルモンが出にくくなって、脳にストレスを感じさせなくなる。
全身の血の流れも良くなって腰痛や肩こりを感じにくい体に変わってくる、というわけですね。
慢性腰痛とおさらば!正しいウォーキングの時間とやり方。注意点とは
まずはウォーキングから始めましょう!
医学博士の青栁幸利先生によると、健康長寿の黄金律は、8000歩/20分だそうです。
そんな声が聞こえてきそうですが、こう考えてみてはいかがでしょう?
歩幅が70センチの人の場合、約700メートル先のコンビニまで買い物に行って帰ってくれば2000歩になります。
このうち行きの半分の工程を「速歩き」で歩くと中強度の運動になります。
お昼ご飯を、少し速歩きで一つ向こうのコンビニまで買いに行くだけで2000歩ゲット。
まずはここからスタートして生活に落とし込んでやると、意外にハードルは低くなるのではないでしょうか。
フォームはあまり考えなくて大丈夫。背筋を伸ばして大股で歩くだけで良いでしょう。
まとめ
今回は腰痛や肩こりとウォーキングの関係についてお伝えしました。
ストレスが腰痛を長引かせること。
運動は脳に働きかけてストレスを感じにくくしてくれること。
まずは生活にウォーキングを落とし込んで習慣化すること。
これらを覚えていただくことで慢性的な腰痛や肩こりを解消することにつながるでしょう。
ウォーキングをやっていてもすぐ痛みが出る方は、体の歪みのためにバランスを崩している可能性があります。
その場合は整体でバランスを整えることをお勧めいたします。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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