目次
はじめに
こんにちは。たつの市のフジイ整骨院院長藤井です。
今回は親指と人差し指のしびれでお困りの患者さんがいらっしゃったので、痛みが始まった経緯や改善していく過程は多くの方が関心を持っていることです。
そのため、こちらで詳しくご紹介しようと思います。
突然の指先のしびれの原因。改善に導くカギとは?
普段は普通に生活しているのに、ある日突然親指や人差し指だけがしびれるとおっしゃる方は多くいらっしゃいます。
いろんな原因が考えられますが、多くは手の使い過ぎが原因とされる手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)と言われる症状です。
手が痺れる原因には、その他に首からきている、肘からきているなど様々なものが考えられますが、さまざまな検査をした結果Aさんの症状は手にあることがわかりました。
指のしびれは手の渋滞?仕組みを知れば対策ができる
手根管症候群は、手首の中を通る神経が何らかの理由で圧迫されることによって起こります。
この神経は、指の感覚や動きをつかさどる重要なものです。
圧迫されると、指先にしびれや痛み、弱さを感じることがあります。
手首の中にある小さなトンネルを想像してみてください。
手根管症候群は、まるで大事な水道管が通るトンネル内に石が落ち込んでしまい、水の流れが悪くなるようなものです。
手首の中を神経が通っているのですが、何かしらの原因でトンネル(手根管)が狭くなると、神経が圧迫されて指先にしびれや痛みが起こります。
つまり、この「石」が取り除かれれば、水の流れ(神経の働き)は元通りスムーズになるというわけです。
指の痺れを解消するにはトンネルを開けておくこと
それではどうしてこのトンネルが狭くなるのでしょうか。
通常であればトンネル内に「石」が落ち込んでしまっても、潤滑剤となる水分(血液やリンパ)によって滞ることはありません。
しかし、大雨が降った後のように濁った水(ドロドロな血液)になると「石」が溜まりやすくなるんです。
これがトンネル内を狭くしてしまうことが多いんです。
指のしびれは血の流れをいかによくできるか。対処法があるの?
それではドロドロな血液になってしまうのはなぜなのでしょうか?
理由はいろいろあって、体の歪みが原因で神経や血液の流れが悪くなり、手に影響を与えることがあります。
大きな幹線道路が渋滞していると、遠くの道路にたどり着くにはかなりの時間が必要となりますよね。
中心に歪みがあり、硬くなっていると手先への血の流れも悪くなっているというわけです。
もう1つは妊娠中や出産後の方に多い女性ホルモンの変化にも関係があるとも言われています。
はっきりした関係性はまだ明らかにされていませんが、ホルモンの変化が多い妊娠中には水分や栄養に影響があると思われます。
また産後は赤ちゃんを抱っこしている時間が長く、ついつい手首や指に力を入れたままになってしまいます。
赤ちゃんを守るためにはやっぱり頑張り過ぎてしまいますよね。
そんな理由で手首が硬くなり腱鞘炎や手根管症候群になりやすくなってしまいます。
そして、手の使い過ぎは長時間のパソコンスマホ等が原因と言われています。
指のしびれ解消 ある動作に隠れた手を使いすぎる原因とは
でも皆さんは手を使いすぎているという自覚はありますでしょうか?
今まで何百人と手根管症候群と思われる患者さんを見てきましたが、多くの人が自分が使いすぎているとは思っていませんでした。
今回の患者さんも親指と人差し指にしびれがあり、手首から上のところから硬くなっているのですが、本人は使いすぎた覚えはないとおっしゃっていました。
このように使い過ぎを自覚している人はほとんどいないのが普通です。
こういうことってよくありませんか?
例えばスマホ。動画を見るときの手の位置って、案外目が集中して手のことを忘れがちなんですよね。
私もそうなんです。意識してみると小指を引っ掛けて持っていたりします。
なんで小指が最近痛いのかなと思ったらそれが原因だったんですね。
そういうことって日常生活に隠れているんです。
料理をするときの包丁の持ち方。
スマホを持つときの持ち方。
カバンを持つときの手の位置。
そしてマウスを持つときの指の動かし方。
一つ一つ知らないうちに癖になっていることってあるんですね。
癖はすぐに取り除くことはできないですが、気づくことから始めてくださいね。
Aさんにも日々の日常を思い出して少しずつ見直しながら、簡単なエクササイズとテーピングを続けていただくことで、すぐに改善することができました。
それでは自宅でできる簡単エクササイズとテーピングについてお伝えしたいと思います。
指のしびれ解消法!簡単エクササイズで日頃から対策を
Aさんがなかなか治らない手の痺れにあるポイントを意識することで回復にスピードが上がることに成功しました。
それは肩甲骨。肩甲骨の筋肉って指までつながってるんですね。
肩甲骨を動かすことでそこにつながる指の筋肉は楽になります。
それではまず何をすればいいのかをご説明しましょう。
上腕〜肩甲骨ストレッチ
壁に手を置き肩甲骨を後ろに引いてください。
その時胸の前そして首の前腕の前側にストレッチがかかっていればオッケーです。
15秒から20秒行いましょう。
次に肩甲骨引きつけストレッチ
手のひらを上にして両手をまっすぐ前に出します。
そのまま体側に沿って肘を曲げながら後ろに引きます。
この時背中が丸くならないように注意しましょう。
そして脇に腕をつけたままいっぱいいっぱいまでいけたら、手のひらを上に向けた手を体の外側に回します。
脇を開けないのがコツです。
気持ち良い程度で止めてください。これを3〜5回行います。
100均でできる簡単テーピング方法
100均でも売っている伸びるテーピングがあります。
そのテーピングを用いて約10センチ15センチ位切り取ってください。1人でやるのは難しければ家族やパートナーにやってもらってくださいね。
真ん中を切り目をつけ引っ張ります。
手首に真ん中にその引っ張ったテープの中心を置き、手首を1周するようにテープを貼ってください。
最後は引っ張らずそのまま置くように置いてください。
あまり引っ張りすぎないようにしましょう。
少しテンションがかかる程度でオッケーです。
貼る時には手はパーにしておきましょう。
まとめ
今回は、親指と人差し指がしびれて日常生活に支障をきたしている方々向けに、日常生活で実践しやすい簡単な対処法についてお話ししました。
原因は他にもいくつか考えられますので、今回ご紹介した対処法が効果がない場合や、ますます症状が悪化する可能性もあります。
その際は適切な医療機関や治療院で相談することをお勧めします。
当院でも指のしびれでお悩みの方々が多く来院されていますので、お近くの方はぜひご相談ください。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》