目次
はじめに
みなさん、こんにちは。
たつの市にあるフジイ整骨院 院長の藤井です。
春の訪れとともに、家庭菜園を始めようとお考えの方も多いのではないでしょうか。
自分で育てた野菜を収穫する喜びや、土に触れることでのリフレッシュ効果など、家庭菜園には様々な魅力があります。
しかし、その一方で「去年は長時間のしゃがみ作業で股関節が痛くなってしまった」「作業後に股関節が痛くて歩くのが辛かった」
という経験をお持ちの方も少なくないでしょう。
特に、普段あまり使わない姿勢での作業が続く家庭菜園では、股関節に大きな負担がかかりやすく、痛みや違和感を感じることがあります。
この痛みが続くと、せっかくの家庭菜園が楽しめなくなってしまうばかりか、日常生活にも支障をきたす可能性があります。
しかし、「菜園作業には股関節の痛みがつきもの」と諦める必要はありません。
適切な作業姿勢や道具の使い方、そして作業前後のケアを知ることで、股関節への負担をかなり軽減することができます。
このブログでは、家庭菜園での長時間のしゃがみ作業が股関節に与える影響について解説し、
負担を軽減するための具体的な方法や、作業後のケア方法をご紹介します。
これらの知識を身につけて、股関節の痛みを予防しながら、快適に家庭菜園を楽しんでください。
春の家庭菜園シーズンを前に、股関節の痛みの予防と対策について、一緒に学んでいきましょう。
長時間のしゃがみ作業が股関節を痛める理由
家庭菜園での作業、特に苗の植え付けや草取りなどでは、長時間しゃがんだ姿勢を維持することが多くあります。
この姿勢が股関節にどのような影響を与えるのか、そのメカニズムについて詳しく見ていきましょう。
まず、股関節の構造を理解することが重要です。
股関節は、体の中でも大きな関節の一つで、骨盤と大腿骨(太ももの骨)をつなぐ役割を果たしています。
通常の立位や座位では、股関節にかかる負担はバランスよく分散されますが、しゃがみ姿勢ではこのバランスが崩れます。
しゃがみ姿勢では、股関節が大きく屈曲(曲がった)状態になります。
この姿勢を長時間維持すると、股関節周りの筋肉、特に腸腰筋や大腿四頭筋に過度な負担がかかります。
これらの筋肉が緊張状態を続けることで、血行が悪くなり、痛みや違和感の原因となります。
さらに、しゃがみ姿勢では体重の分散も不均等になりがちです。
片方の足に体重をかけやすく、それが股関節への不均等な負担を生じさせます。
特に、不安定な地面での作業では、バランスを取るために股関節に余計な力が入り、負担が増加します。
また、年齢を重ねるにつれて股関節の柔軟性は低下していきます。
特に日常生活であまり使わない角度での動きは、筋肉や関節に大きなストレスを与えます。
例えば、40代以降の方がしゃがみ姿勢を長時間続けると、若い頃より股関節への負担が大きく、痛みを感じやすくなります。
さらに重要なのが、作業中の姿勢の変化の少なさです。
同じ姿勢を長時間続けることで、特定の部位に負担が集中します。
家庭菜園の作業に夢中になると、姿勢の変化や休憩を忘れがちになり、それが股関節への持続的な負担となります。
これらの要因が複合的に作用することで、家庭菜園での長時間のしゃがみ作業が股関節の痛みを引き起こすのです。
負担を軽減する正しい動作と作業環境の整え方
家庭菜園を楽しむためには、股関節への負担を軽減する工夫が欠かせません。
ここでは、正しい作業姿勢や動作、そして作業環境の整備方法について詳しくご紹介します。
まず重要なのが、作業時の姿勢の選択です。
長時間のしゃがみ姿勢は避け、可能な限り多様な姿勢を取り入れることをお勧めします。
例えば、膝をついた姿勢(正座ではなく、膝を地面につけた状態)や、
低い椅子に座った姿勢などを取り入れることで、股関節への負担を分散させることができます。
具体的には、園芸用の低いスツールやガーデンチェアを使用すると、腰や股関節への負担が大きく軽減されます。
また、作業台の高さも重要です。
地面に直接植える作業だけでなく、プランターや高床式の菜園ベッドを取り入れることで、しゃがみ姿勢の時間を減らすことができます。
特に、腰の高さに合わせた作業台を使用すると、立った姿勢で作業ができるため、股関節への負担が少なくなります。
作業時間の管理も効果的です。
一度に長時間作業するのではなく、30分程度を目安に休憩を取りましょう。
休憩時には、軽いストレッチや姿勢の変換を行うことで、筋肉の緊張をほぐすことができます。
タイマーをセットするなど、時間管理を意識することが大切です。
適切な道具の選択も負担軽減につながります。
例えば、柄の長い園芸道具を使用することで、しゃがむ必要のある作業を立った姿勢で行うことができます。
また、膝当てや園芸用マットなどを使用すると、膝をつく姿勢での負担が軽減されます。
作業環境の整備も忘れてはなりません。
足場をしっかりと固め、滑りにくい状態にすることで、安定した姿勢で作業ができます。
また、作業スペースに余裕を持たせることで、無理な姿勢を取る必要がなくなります。
これらの対策に加えて、作業前のウォーミングアップも重要です。
簡単なストレッチや軽い歩行などで体を温めておくことで、急な動作による負担を軽減することができます。
特に、股関節周りの筋肉をほぐしておくことをお勧めします。
家庭菜園の後に実践したい股関節ケアとリカバリー法
家庭菜園の作業後には、適切なケアとリカバリーを行うことで、股関節の痛みを予防し、疲労の蓄積を防ぐことができます。
ここでは、作業後すぐに実践できる効果的なケア方法をご紹介します。
まず第一に、作業後のストレッチが重要です。
特に、股関節周りの筋肉をしっかりとほぐすことがポイントです。
例えば、足を前後に開いたランジの姿勢で前脚の股関節を伸ばしたり、仰向けに寝て膝を抱え込んだりするストレッチが効果的です。
各ストレッチは20秒程度保持し、呼吸を止めないように注意しましょう。
ランジ
膝を抱え込むストレッチ
また、温熱療法も有効です。
作業後にぬるめのお風呂(38-40度程度)にゆっくりと浸かることで、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進することができます。
特に、股関節周りを温めることを意識すると良いでしょう。
入浴中に軽くマッサージを行うことでさらに効果的です。
水分補給も忘れてはなりません。
作業中の汗や疲労によって体内の水分バランスが崩れることがあります。
適切な水分補給は、筋肉の機能を正常に保ち、疲労回復を促進します。
特に、ミネラルを含むスポーツドリンクなどは効果的です。
休息の質も重要な要素です。
作業後はしっかりと休息を取り、特に股関節を休める姿勢を心がけましょう。
例えば、仰向けに寝て足の下に薄いクッションを入れる姿勢は、股関節の負担を軽減しながら効果的に休息することができます。
さらに、マッサージも効果的です。
股関節周りの筋肉、特に大腿部や臀部を優しくマッサージすることで、筋肉の緊張をほぐすことができます。
指の腹を使って円を描くように、痛みを感じない程度の圧で行いましょう。
自分でできる範囲で構いませんが、特に痛みを感じる部分は丁寧にケアすることをお勧めします。
定期的なケアとして、週に1-2回程度の軽い有酸素運動も効果的です。
ウォーキングや水中歩行など、股関節に過度な負担をかけない運動を選びましょう。
これらの運動は、筋肉の柔軟性を保ち、血行を促進する効果があります。
まとめ
家庭菜園を楽しみながらも、股関節の痛みを防ぐための工夫について、いかがでしたでしょうか。
適切な姿勢や作業環境の整備、そして作業後のケアを意識することで、股関節への負担を大きく軽減することができます。
当院でも畑作業を長時間行ってから腰や股関節が痛くなったという方が多くいらっしゃいました。
その後の適切な対応をしていくとこれまでより早く改善したし、その後も畑作業がやりやすくなったという声をお聞きします。
まずはこのブログでお伝えしたことを実践して、それでもおつらい場合は適切な治療を受けていただくことをお勧めします。
長く楽しめるためにもお身体のメンテナンスは大事なポイントになりますね。
このブログでご紹介した内容をまとめると、重要なポイントは以下の3つです。
まず、長時間同じ姿勢を続けないこと。
次に、作業環境や道具を自分の体に合わせて整えること。
そして最後に、作業後には適切なケアとリカバリーを行うことです。
これらを意識することで、股関節の痛みを予防しながら、家庭菜園を快適に楽しむことができます。
家庭菜園は、自然とのふれあいや、自分で育てた野菜を食べる喜びなど、心身ともに多くの健康効果をもたらします。
股関節の痛みを恐れて諦めてしまうのはもったいないことです。
このブログでご紹介した方法を実践して、痛みを予防しながら菜園作業を楽しんでいただければと思います。
ただし、すでに股関節に痛みがある場合や、これらの対策を実践しても改善が見られない場合は、無理をせず専門家への相談をお勧めします。
当院では、お一人おひとりの状態に合わせた、適切なアドバイスとケアを提供させていただいております。
もし股関節の痛みでお悩みでしたら、当院の治療のご予約をお取りください。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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