先日お身体のメンテナンスを続けていらっしゃる患者さんが、旅行中に背中が痛くなって困ったそうです。
寝ている時に背中が痛くなったので、どうしようもなく旅行先から当院に予約を入れてくださいました。
旅行中に急に痛くなったら楽しいはずの旅行もつらくなりますよね。
なぜ楽しいはずの旅行中に急な背中の痛みが出るのか。それにはある共通点があることがわかりました。
今回は旅行中に体の異変が起こりやすくなる理由と、そのときにどんなふうに寝るのが一番良いのかについてお話ししたいと思います。
夏休みも終盤にさしかかりましたが、これからも旅行に出かける方も多いのではないでしょうか。
少しでもお役に立てればと思いますので、最後までお読みください。
目次
いつもと違う生活習慣が招く体の変調
夏休みなど長期の休みに入ると、寝違えやぎっくり腰などを起こしやすくなります。
なぜならいつもと違う生活リズム、睡眠時間、食事時間などが変わることによって体内リズムも変化をきたして、自律神経の乱れを起こすことがあるからです。
せっかくのお休みだからといつもより長く布団の中にいたり、逆に家族が集まって旅行に行くための準備のために早く行動しないといけないなど。
いつもと生活リズムが変わることってありませんか?
その時いつもなら緊張しないところで緊張したり、普段なら仕事に行くためにパッと目がはっきりするところ、体がまだ眠ったままの状態になったりします。
これが体内リズムを狂わせてストレスを負わせていることにつながるのです。
その結果ぎっくり腰や寝違えなど、いつもなら起こさないような変調をきたすようになるのです。
正月やお盆など長いお休みを取った時に限ってぎっくり腰や寝違えを起こしますよね。
またはいつもと違ったところの痛みを感じたりすることはないでしょうか?
なぜなら先ほど申し上げたように、副交感神経が優位の状態では筋肉が活動状態になりにくいため。
そしていつもと違う生活リズムの睡眠時間になると、それだけで体は硬くなりやすいためです。
つまり長期のお休みなどでも、できるだけ寝る起きる食べるなどの生活リズムは一定に保つことがおすすめです。
夏の体調不良を改善!良い生活リズムの作り方3選
1番は、同じ時間に起きて同じ時間に眠ること。
夏で暑くても毎日シャワーではなく、週に2、3回でもいいので湯船につかること。
わかっちゃいるけど難しい!そう思われた方は、朝目が覚めた時にすぐカーテンを開けて陽の光を浴びるだけでも、交感神経が優位に働いて体が起きやすくなりますので、やってみてくださいね。
夏の季節に起こる胃腸の乱れと体調不良の関係とは
夏になるとお腹の調子が悪くなったりしたことはありませんか?
この季節には、胃腸の乱れも体の痛みなどの不調の原因になることがあります。
東洋医学的にも夏は脾虚と言って、胃腸に虚弱な状態を作りやすいと言われています。
夏は暑いので冷たい水をたくさん飲んでしまいます。
すると胃腸を継続的に冷やすことにつながるので、壊しやすくなります。
また、クーラーにかかりすぎて体の芯から冷えることも胃腸への負担をかけることになります。
食べ物にも気をつけましょう。
夏にできる果物や野菜は、水分を多く含んでいるので体を冷やしやすいと言われています。
スイカ・パイナップル・キウイ・きゅうり・トマトなどは食べすぎると体を冷やします。
しょうがや唐辛子を入れたり、カボチャなどのあたたかいスープを合わせて冷やしすぎないように気をつけましょう。
旅行中に背中や腰を痛めた時の正しい寝方とは
それでは長期の旅行中に背中や腰が痛くなった時に、やってはいけない寝方とやってほしい寝方についてお話ししましょう。
その前に寝方にもそれぞれタイプがあることをご存知でしょうか?
あなたは上向に寝る方が落ち着きますか?それとも右向きに寝る方?左向きに寝る方?
実は人にはタイプがあって、例え腰を痛めたからと言って必ずしも横向きに寝る方がいいとは限らないのです。
あなたはどちらのタイプ?一瞬でわかる寝方タイプわけ方法とは
自分がどちらのタイプがわからない場合は簡単にチェックする方法があります。
急に後ろから「わっ!」って驚かされた時にびっくりしたあなたはどのようなリアクションをするか想像してみてください。
その時、身を縮こませる人は普段横向きに丸くなって寝る方が楽です。
逆に、瞬時に体を伸ばしてしまう人は上向またはうつ伏せに寝る方が楽です。
どちらかのタイプに当てはまるはずですので、自分で一度確認してみてください。
これはタイプ分けのひとつの方法です。
どちらが良くてどちらがダメというわけではありませんのでご安心ください。
どちらのタイプが自分が合っているのかがわかったら、横向きの方が落ち着く人(横向きタイプ)は、痛めたときも横向きにして体を少し丸めて寝るようにしましょう。
左向き、右向きは痛めた方を上にするのが基本ですが、やはり自分の向きやすい方に向いたほうが良いでしょう。
普段上向に寝る方が落ち着く人(上向タイプ)は、急に痛めた時でもなるべく上向に寝ていただいて、膝の裏に枕やタオルなどを敷いて少し曲がる状態にして寝るようにしましょう。
寝てしまったら寝返りなどはなるべくできるように転がりやすい状態を保ちましょう。
まずは自分に合ったタイプの寝方を実践してください。
枕は旅行先では自分に合わない場合がありますので、背中を痛めている方は枕を外してタオルを丸くして首に当てるようにしましょう。
起き上がる時は、一度横向きになってベッドから足を下ろすようにしてから起きるようにしましょう。
ぎっくり腰になった際の体の起こし方については、こちらのブログを参照にしてください。
まとめ
今回は、夏の長期のお休みで起こりやすい体の状態。そしてお休みに計画した旅行中に体を痛めてしまった場合の対処法についてお話ししました。
暑いからと言ってクーラーにあたりすぎたり、冷たい飲み物食べ物を食べすぎたりすると夏に特有の胃腸からの体調不良に陥りやすくなります。
水分は適度に摂りつつ、温かいものを取り入れたり、軽い運動をするなど正しい生活リズムを保つように気をつけましょう。
それでも体調がすぐれない、体が重だるい、痛みが長く続いてしまうという方は治療院で体を整える方法をお勧めいたします。
当院でも、夏になると体がすぐれない、最近体が重くて頭も痛くなってくる、といった症状でお困りの方が改善されている例が多くございます。
お悩みの方はご相談いただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》