先日の患者さんが「最近一日仕事が終わってからうちに帰ったらすごく足がむくんで気持ち悪いんです」とおっしゃいました。
実は夏の季節にはむくみを起こす方が多くいらっしゃいます。
特に女性がほとんどですが、なぜこの時期に多いのか。
また普段から予防したり改善したりする方法はないのか。
そのあたりについてお伝えしていきたいと思います。
目次
暑い季節に足がむくみやすい理由とは
梅雨の季節になると体に水がたまりやすい状態になります。
東洋医学的にはその状態を「水毒」と言っています。
湿度が高いので体に溜まった水分を放出しにくくなります。
たまった水分は血液成分に残ってドロドロの状態になります。
ドロドロになった血液成分は心臓に戻りにくく末梢方向に溜まりやすくなります。
それが足のむくみにつながるんですね。
また、血の巡りが悪くなると筋肉を流れている血液も流れが悪くなるので筋肉が固くなります。
特にふくらはぎは筋肉が伸び縮みすることでポンプの役割を果たして血を心臓に戻してくれます。
戻りにくくなった血液はふくらはぎにとどまることになってむくみが生じるんですね。
暑い季節に溜まる水分がむくみとなってあらわれる正体は?
体には血液が全身に巡っています。
食事から吸収した栄養分は血液に混じって水分も一緒に全身に届けていきます。
汗は血液から取り出していて、暑いと感じた時に脳からの指令で体温を調節するため汗という塩分を含んだ水分を出して体を冷やしていきます。
しかし梅雨時から夏の間は空気中の湿気が多いのでなかなか汗となって蒸発してくれず、体に熱がこもりやすいんですね。
体に残った水分はむくみとなって残ってしまいます。
つまり汗をかかない、かきにくいことがむくませる要因だったんです。
ふくらはぎのむくみをとるには水を飲めというけどほんと?あまり知られていない正しい水の飲み方とは
ふくらはぎのむくみをとる方法としてよく水を飲みなさいと言われることが多いと思います。
私たちの体は全て細胞でできていて、細胞の中と外で水分が行き来することで体を正常に保っています。
血の流れを正常に保つには適度な水分が必要になります。
細胞内に水分の少ないドロドロの状態では血の流れは悪くなります。
ここまでのお話でふくらはぎのむくみは血液の巡りの悪さが原因だとお伝えしました。
やはり適度に水分をとることは、ドロドロの血液の流れを良くすることにつながるので、結果ふくらはぎのむくみが取れていくことになります。
どんな飲み方がいいの?
1日に1〜2リットルの水を飲むことを推奨していますが、正しい飲み方をしていないと逆に体を悪くしてしまうこともあるんです。
ではここで正しい飲み方についてご説明いたします。
1、500mlのペットボトルの水を午前1本、午後1本。
夏は暑いのでつい一気に飲んでしまいたくなりますが、少しずつ口に含む飲み方が一番です。
乾いた土に水を染み込ませるように、少しずつ体に染み込ませてくださいね。
2、冷たい水よりぬるめの水を
暑い日にキンキンに冷えたお水は美味しいですよね。
でも、むくみ解消には冷たいお水は胃腸に負担がかかってしまうのでNGなんです。
できるだけぬるめのお水を飲むようにしましょう。
3、朝起きた時と寝る前のコップ1杯
体に溜まった老廃物は汗からも排出されます。
それによってむくみを解消することにつながります。
夜寝ている時に汗をかきますので、寝る前にコップ1杯飲むことで汗をかきやすい状態になります。
また、かいた汗の分を朝起きぬけのコップ1杯の水で補う必要があります。
デスクワーク中にふくらはぎのむくみを解消できる簡単マッサージ
毎日お仕事中に座ったまま3分でできる簡単なマッサージをお伝えしますね。
1、両手のひらでふくらはぎを包むように掴んでください
2、両手のひらを合わすように絞ります。水を絞り出す感じです。
3、ふくらはぎを3〜5箇所に分けて下から順に3回ずつ絞ってください。
これだけで結構です。
下から順番に水を戻していくように絞っていくのがポイントです。
最後に膝の裏を指を使ってマッサージをしてあげるともっと良いですよ。
あまり強く絞りすぎないように注意してください。
また心臓に既往歴をお持ちの方はあまりやりすぎないようにしてくださいね。
この方法であまり改善しない場合は当院でも改善方法は治療法についてお話しすることができますので、ご相談ください。
まとめ
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暑い季節に多いふくらはぎのむくみの原因は血液の流れの悪さ
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一番早いむくみ解消方法はこまめに水を飲むこと
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仕事中にできるふくらはぎマッサージ方法は水分を搾り上げること
これらを覚えていただいてふくらはぎにむくみを起こさない快適なお仕事ができる毎日をお過ごしてくださいね。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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