目次
【この記事の結論】
夜中に何度も目が覚める・朝から疲れが抜けない・肩こりや頭痛が続く、という症状は「寝不足」だけの問題ではなく、首や背中の緊張が自律神経の休息を妨げていることが原因になっている場合があります。
肩だけでなく、背骨・骨盤・呼吸の状態まで含めた全身のバランスを整えることで、眠りの質が変わってくることがあります。
はじめに
こんにちは。たつの市フジイ整骨院 院長の藤井です。
最近、整骨院で増えている相談の一つが、「夜中に何回も目が覚める」「眠っても疲れが取れない」というお悩みです。
特に30代後半から40代にかけて増えており、肩こりや頭痛、手足のしびれを一緒に抱えている方も少なくありません。
多くの方は、「年齢かな」「ストレスかな」「仕事が忙しいから仕方ない」と考えています。
しかし実際には、体の緊張が抜けない状態が続き、自律神経がうまく休めなくなっているケースがよくあります。
自律神経とは、呼吸・血流・睡眠・内臓の働きなどを無意識にコントロールしている神経です。
昼間に活動モードへ切り替え、夜になると休息モードへ切り替える役割があります。
ところが、首・背中・肩まわりが緊張したままになると、体は「休むスイッチ」が入りにくくなります。
すると、夜中に何度も目が覚めたり、朝から疲労感が残ったりすることがあります。
ここを理解しておくと、「なぜ肩こりや頭痛が治らないのか」「なぜ眠れないのか」というつながりが見えてきます。
事例紹介|40代女性Mさん 夜中に何度も目が覚め、肩こりと頭痛が続いていたケース
今回ご紹介するのは、40代前半の女性、Mさんです。
事務職でデスクワーク中心のお仕事をされており、日中はパソコン作業がほとんど。
帰宅後もスマホを見る時間が長く、気づけば一日中前かがみ姿勢になっていたそうです。
最初は「肩が重いな」という程度だったそうですが、数か月前から頭痛が増え始めました。
さらに最近は、夜中に何度も目が覚めるようになり、「寝ても寝ても疲れが取れない」と感じるようになったとのことでした。
特にひどい時は、夜中の2時や3時に目が覚め、その後なかなか眠れない。朝起きた時点で肩がガチガチになっており、頭も重い。
仕事中は集中力が続かず、夕方になると手先がジンジンする感じもあったそうです。
病院では「ストレスでしょうね」と言われ、睡眠薬を処方されたこともありました。
ただ、ご本人としては「薬を飲み続けるのは不安」「根本的に体をどうにかしたい」という思いがあったそうです。
体を確認すると、首から背中にかけて強い緊張があり、肩甲骨の動きもかなり少なくなっていました。
特に首の付け根から背中にかけて硬さが強く、呼吸も浅くなっている状態でした。
また、座っている姿勢では頭が前に出やすく、肩が内側へ巻き込まれる“巻き肩”の状態も見られました。
こうした姿勢が続くと、首や肩の筋肉が常に引っ張られ、自律神経が休まりにくくなることがあります。
Mさんも「体がずっと緊張している感じがする」「寝ている時も力が抜けていない気がする」と話されていました。
なぜ自律神経が乱れると肩こり・頭痛・しびれが出るのか
自律神経が乱れると、最初に出やすいのが「眠りの質の低下」です。
本来、人は夜になると副交感神経という“休むモード”が優位になります。
しかし、首や背中が緊張した状態では、交感神経という“活動モード”が働き続けやすくなります。
すると、眠っていても体が休まらず、夜中に何度も目が覚めたり、朝起きても疲労感が残ったりします。
特に現代は、スマホやパソコンを見る時間が長く、目線が下がる姿勢が続きやすくなっています。
この姿勢では首の後ろ側や肩周囲の筋肉が働き続けるため、体がリラックスしにくくなります。
さらに呼吸も浅くなりやすくなります。
呼吸が浅い状態では、胸や首周囲の筋肉がずっと働き続けます。その結果、肩こりや頭痛として感じることがあります。
また、首まわりには腕へ向かう神経や血管が通っています。そのため、首や肩が強く緊張すると、手先のしびれやだるさにつながることもあります。
特に30代後半から40代は、仕事や家庭の負担が増えやすい年代です。
デスクワーク、育児、スマホ時間、睡眠不足などが重なることで、体の緊張が抜けにくくなります。
「疲れているのに眠れない」という方は、このパターンが非常に多い印象です。
また、慢性的な肩こりや頭痛がある方ほど、その状態に慣れてしまい、「これが普通」と感じていることがあります。
しかし本来は、夜しっかり眠れて、朝スッと起きられる状態が自然です。慢性的な不調は、体からのサインかもしれません。
フジイ整骨院の施術方針|“眠れる体”を作るために大切にしていること
肩こりや頭痛があると、多くの方は「肩を揉んでほしい」と考えます。
もちろん一時的には楽になります。しかし、すぐ戻ってしまう方も少なくありません。
それは、“肩だけ”が原因ではないからです。
Mさんの場合も、肩だけでなく、首・背中・肩甲骨・骨盤のバランスまで影響が広がっていました。
当院では、痛い場所だけを強く押したり、その場だけ楽にする施術ではなく、「なぜそこに負担が集中したのか」を確認しながら施術を進めていきます。
具体的には、首や肩の緊張だけでなく、呼吸の浅さ、背骨の動き、肩甲骨の可動性、骨盤のバランスなどを確認していきます。
特に大切なのは、“呼吸しやすい体”を作ることです。
呼吸が深くなると、自然と体の力が抜けやすくなります。すると自律神経も休息モードへ切り替わりやすくなります。
また当院では、施術前後で体の変化を確認していただくことを大切にしています。
Mさんも初回の施術後、「呼吸がしやすい」「肩の力が抜けた感じがする」と話されていました。
さらに、「久しぶりに途中で目が覚めずに眠れた」と後日教えてくださいました。
もちろん一回ですべてが解決するわけではありません。しかし、初回から“体が休みやすい状態”へ変化が出ることは多くあります。
私は長年、多くの患者さんを診させていただく中で、「眠れない不調」の背景には、単なるストレスだけでなく、体の緊張パターンが深く関係していると感じています。
だからこそ、肩だけ・頭だけを見るのではなく、体全体を確認しながら整えていくことを大切にしています。
まとめ|夜中に目が覚めるのは“体が休めていないサイン”かもしれません
「夜中に何度も目が覚める」「朝から疲れている」「肩こりや頭痛が続く」。
こうした症状は、単なる疲れや年齢の問題だけではなく、自律神経の乱れや体の緊張が関係していることがあります。
特に30代・40代は、仕事や家庭で忙しく、自分の体を後回しにしやすい年代です。
しかし、肩こり・頭痛・しびれ・眠れない状態が続くと、日常生活の質は少しずつ下がっていきます。
大切なのは、「その場しのぎ」で終わらせないことです。
肩だけを揉むのではなく、首・背中・呼吸・姿勢まで含めて体全体を見ることで、負担のかかり方が変わってくることがあります。
もし、「最近ずっと疲れが抜けない」「眠っても回復しない」「肩こりと頭痛が当たり前になっている」という方は、一度体の状態を見直してみることをおすすめします。
体が変わると、眠りの質や日常の楽さも変わってくることがあります。無理を続ける前に、体からのサインを見逃さないようにしていきましょう。
よくある質問
Q1. 夜中に何度も目が覚めるのは、整骨院で対応できるのですか?
睡眠薬や精神科の領域とは異なりますが、首・背中・肩まわりの緊張が自律神経の切り替えを妨げているケースでは、整骨院での施術が助けになることがあります。体の緊張が抜けると、呼吸が深くなり、眠りの質が改善したという方も多くいらっしゃいます。
Q2. 肩こりと頭痛と不眠が同時にあります。関係があるのでしょうか?
関係していることが多いです。首や肩の緊張が続くと、呼吸が浅くなり、交感神経(活動モード)が夜間も優位になりやすくなります。その結果、頭痛・肩こり・眠れないという症状が重なって現れることがあります。
Q3. 病院で「ストレスです」と言われましたが、整骨院は何が違うのですか?
病院では検査値や薬での対応が中心になります。一方、整骨院では体の緊張の場所や姿勢・動きのクセを直接確認し、筋肉・関節・骨格へのアプローチを行います。「体の状態から原因を探る」という点で、病院とは異なる役割があります。
Q4. デスクワークが多いのですが、どんなことに気をつければよいですか?
長時間同じ姿勢を続けないことが大切です。1時間に一度は立ち上がり、肩を後ろへ回したり、胸を開くような動きを入れるだけでも、首や肩の緊張が抜けやすくなります。また、スマホを見るときに目線が極端に下がる姿勢も、首への負担が大きくなるため注意が必要です。
【参考情報】
厚生労働省の「統合医療」情報発信サイトでは、慢性的な肩こりや頭痛に対する施術について、筋肉・骨格へのアプローチの有用性が紹介されています。
▶ 厚生労働省 統合医療情報発信サイト(eJIM)
また、自律神経と睡眠の関係については、国立研究開発法人・国立精神・神経医療研究センターが一般向けに情報を公開しています。
▶ 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
【この記事を書いた人】
氏名:藤井 敦志(ふじい あつし)
資格:柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師

兵庫県たつの市でフジイ整骨院を開業して20年以上になります。骨・筋肉・関節の専門家である柔道整復師と、鍼灸師の国家資格を持ち、体の痛みや不調を幅広く診ています。自費専門・完全予約制のため、お一人おひとりの状態をじっくり確認しながら治療を行っています。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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