目次
はじめに
みなさん、こんにちは。
たつの市にあるフジイ整骨院 院長の藤井です。
寒い季節になり、暖かいニットを着る機会が増えてきました。
しかし、ニットは見た目が可愛い反面、意外と重いものです。
首や肩に余計な負担がかかり、知らず知らずのうちに肩こりを悪化させてしまいます。
今回は、ニットを着る季節に向けて、自宅でできる肩こりの予防と改善方法をご紹介します。
肩こりの原因は血行不良から
寒い季節になると、私たちの体は自然と縮こまり、肩や首の筋肉に余計な力が入りやすくなります。
この状態で暖かいニットを着ると、見た目以上の重さが首や肩にかかることになります。
実は、この何気ない日常の組み合わせが、深刻な肩こりを引き起こす原因となっているのです。
人間の体は、筋肉に適度な血液が流れることで、酸素や栄養が行き渡り、健康な状態を保っています。
しかし、寒さで体が縮こまり、さらに重いニットを着ることで、首や肩の筋肉が必要以上に緊張状態になります。
この緊張した筋肉は、まるでゴムホースを強く握りしめたように、血液の通り道を狭めてしまいます。
その結果、筋肉に十分な血液が届かなくなり、老廃物も溜まったままになってしまうのです。
このような状態が続くと、筋肉はますます硬くなり、それによってさらに血行が悪くなるという悪循環に陥ります。
特に首から肩、背中にかけての広い範囲の筋肉が影響を受けやすく、その結果として重たい感じや痛みを伴う肩こりの症状が現れます。
これは単なる疲れではなく、体からの重要な警告サインと考えることができます。
肩こりはお風呂でゆっくり温めることが大切
肩こりを改善する方法として、最も手軽で効果的なのがお風呂での温め方です。
ただしお湯の温度や入浴時間、入浴後のケアなど、いくつかのポイントを押さえることで、より効果的に肩こりを和らげることができます。
まず、お湯の温度は38〜40度くらいのぬるめに設定することをおすすめします。
熱すぎるお湯は一時的には気持ちが良いものの、かえって血管を収縮させてしまい、血行促進の効果が減少してしまいます。
ぬるめのお湯にゆっくりと15〜20分程度浸かることで、体の芯まで優しく温まり、凝り固まった筋肉がほぐれていきます。
お風呂に入っている間は、首や肩を意識的にお湯につけましょう。
肩まで浸かった状態で、首を左右にゆっくりと動かしたり、肩を上下に動かしたりすることで、温めながらストレッチ効果も得られます。
また、浴槽に浸かる前に、シャワーで肩や首を優しくマッサージするように温めるのも効果的です。
特におすすめなのが、蒸しタオルを使う方法です。
タオルを濡らして軽く絞り、電子レンジで30秒ほど温めます。
このタオルを首や肩に当てることで、ピンポイントで温めることができます。
お風呂の中で使うと、タオルの温かさが長持ちするため、より効果的です。
お風呂上がりも大切なポイントです。
急激な温度変化は体に良くないので、脱衣所でしばらく体を落ち着かせてから着替えましょう。
また、入浴後は水分補給を忘れずに行うことで、温まった体の血行を維持することができます。
寝る前の入浴であれば、首や肩を冷やさないよう、髪の毛はしっかりと乾かしてから就寝することをおすすめします。
このように、ただ漫然とお風呂に入るのではなく、温度や時間、方法にちょっとした工夫を加えることで、肩こり改善の効果を大きく高めることができます。
毎日の習慣として取り入れることで、徐々に肩こりの症状が和らいでいくはずです。
肩こりに効く!簡単にできる肩甲骨ストレッチ
お風呂上がりなど、体が温まった状態で行うストレッチがおすすめです。特に効果的なのが肩甲骨を動かすストレッチです。
いくつかご紹介しますので、ぜひやってみてください。
バンザイストレッチ
①足を肩幅に開いて壁に向かって立ちます。
②壁から約60㎝ほど後ろに下がります。
③手を壁につけるようにバンザイの姿勢を行います。
この時、ひじが軽く曲がっていても問題ありません。
④腰をやや反らすようにしてお腹の前から肩甲骨、腕の背面を伸ばすようにします。
脇腹を伸ばすストレッチ
フェイスタオルを1枚用意してください。
①フェイスタオルを両手で持ち手を上げます。タオルはできるだけ端を持ちましょう。
②足は肩幅に開き、腰から真横に動くように脇腹を伸ばします。
③左右5秒間ずつ伸ばし、これを合計10回行いましょう。
これらのストレッチは無理をせず、痛みのない程度に行いましょう。
途中で痛みが出る場合はすぐに中止してください。
正しい姿勢で肩こりを予防しよう
肩こりを防ぐには、日常生活での姿勢も重要です。
パソコンやスマートフォンを使う時は特に注意が必要です。
画面を見る時は、首を前に出すのではなく、背筋をまっすぐに伸ばし、顎を引くように意識しましょう。
また、同じ姿勢を長時間続けないことも大切です。
1時間に1回は軽く体を動かし、首や肩の位置を変えることを心がけましょう。
先程ご紹介したストレッチも手軽に行えます。
気晴らしにしてみるのもおすすめですよ。
体を内側から温める食事の工夫
肩こりの改善には、外からのケアだけでなく、食事を通じて体の内側から温めることも大切です。
特に冬場は体が冷えやすいため、食事の内容を工夫することで、効果的に肩こりを予防することができます。
体を温める食材の代表格として、良質なタンパク質を含む食材があります。
例えば、卵は体を温める効果があり、1日2〜3個程度を目安に摂取すると良いでしょう。
また、鶏肉や豚肉、牛肉などの赤身の肉には、筋肉を修復するために必要な栄養素が豊富に含まれています。
魚では、サバやサンマなどの青魚がおすすめです。
これらの魚に含まれる良質な脂は、体を内側から温める効果があるだけでなく、血行を促進する働きもあります。
さらに、生姜やにんにく、ねぎなどの香味野菜も、体を温める効果が高い食材です。
これらを日々の料理に取り入れることで、自然と体が温まりやすくなります。
特に生姜は、血行を促進する成分を含んでいるため、お茶にして飲むのもおすすめです。
また、食事と併せて軽い運動を取り入れることで、より効果的に体を温めることができます。
特に朝の時間帯に10〜15分程度のウォーキングを行うと、体が目覚め、血行が促進されます。
このとき、腕を大きく振りながら歩くことで、肩周りの血行も良くなり、一日を通して肩こりが起こりにくい体づくりにつながります。
ウォーキング後に温かい朝食を摂ることで、さらに体が温まり、肩こり予防の効果を高めることができます。
このように、日々の食事と運動を組み合わせることで、自然と体が温まり、肩こりの予防や改善につながっていきます。
急激な改善は難しくても、毎日の小さな積み重ねが、最終的には大きな効果をもたらすのです。
まとめ
いかがでしたか?
肩こりがひどい場合は、無理に我慢せず、早めに対処することが大切です。
市販の温感タイプのシップを活用するのも一つの方法です。
ただし、症状が長引く場合や頭痛、吐き気などを伴う場合は、医療機関への相談をおすすめします。
肩こりは、日々の小さな心がけで予防・改善できます。
ニットを着る機会が増えるこれからの季節、今回ご紹介した方法を取り入れて、快適に過ごしていただければと思います。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》