目次
はじめに
整骨院で腱鞘炎の相談を受けていると、「夏より冬の方が治りが悪い」「前は自然に治ったのに、今回は長引いている」と感じている方が多くいらっしゃいます。
特に、日常的に手を使う方ほど、その傾向ははっきりしています。
病院や整骨院で「使い過ぎですね」「安静にしましょう」と言われ、気をつけているつもりでも改善しないと、不安になりますよね。
しかし、詳しく生活を伺っていくと、「休めているつもりでも、実は回復しにくい状態が続いている」ケースが少なくありません。
その大きな要因が、冬特有の“手の冷え”と、それに伴う血の巡りの低下です。
腱鞘炎が回復していくとき、体の中で起きていること
腱鞘炎は、手首や指を動かすための腱に負担がかかり、動きがスムーズでなくなることで痛みが出る状態です。
体は本来、傷んだ部分を自然に修復する力を持っています。その修復の過程で重要な役割を果たしているのが、血の巡りです。
血は、回復に必要な栄養や酸素を運び、同時に使い過ぎによってたまった不要なものを回収する役割を担っています。
この流れが順調であれば、多少使い過ぎても回復は追いつきます。しかし、この血の巡りが悪くなると、修復が遅れ、痛みが残りやすくなります。
つまり、腱鞘炎が治るかどうかは、「どれだけ使ったか」だけでなく、「どれだけ回復できる状態か」が大きく関係しているのです。
手が冷えると回復が遅れる理由|血の巡りが落ちた手の状態
冬になると、体は寒さから身を守るため、血を体の中心に集めようとします。その結果、手や指先はどうしても後回しにされやすくなります。
手が冷えると、血の巡りはさらに落ち、腱やその周囲の組織は硬くなります。
硬くなった状態では、腱は滑らかに動きにくく、同じ動作でも摩擦が増えます。しかも、血の巡りが悪い状態では、回復に必要な材料が十分に届きません。
冬の洗い物や掃除で冷たい水に触れる時間が長い方は、まさに「冷えたまま使い続ける」状態になっています。
この状態が続くと、腱は回復する間もなく使われ、結果として腱鞘炎が治りにくくなってしまいます。
冬に負担が重なりやすい生活動作|スポーツ・趣味・家事・スマホの積み重ね
腱鞘炎が長引く方の多くは、「特別なことはしていない」と感じています。
しかし生活を細かく見ていくと、手を使う場面がいくつも重なっています。
スポーツでラケットや道具を握る、仕事や趣味で書き物をする、編み物や手芸に集中する。
そこに、冬の洗い物や掃除といった水仕事が加わります。さらに、休憩のつもりで触っているスマホも、指や手首にとっては立派な作業です。
これら一つひとつは大きな負担でなくても、「冷えた手」で続けて行われると、回復する時間が取れません。
使っていないつもりでも、手は一日中働き続けている。この状態が、冬の腱鞘炎を長引かせる大きな原因になっています。
まとめ
手が冷えると腱鞘炎が治りにくくなるのは、血の巡りが落ち、体が本来持っている回復の力が十分に働けなくなるためです。
冬は、スポーツ、書き物、編み物、家事、スマホ操作といった手を使う動作が知らないうちに重なりやすく、回復よりも負担が上回りやすい季節です。
だからこそ大切なのは、「使わないように我慢する」ことだけではなく、「回復しやすい環境を作る」という考え方です。
手を冷やさない、冷えた状態で使い続けない、使ったら回復する時間を意識的に作る。
この視点を持つだけでも、腱鞘炎の経過は大きく変わる可能性があります。
毎年冬になると長引く方は、まず手の冷えと生活環境を見直すところから始めてみてください。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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