目次
はじめに
事務職の方に多いのが、「手首が痛い」「指がしびれる」「細かい動作がしにくい」といったお悩みです。
ところが、病院でレントゲンを撮っても異常が見つからず、「しばらく様子を見ましょう」と言われてしまう方が少なくありません。
実際に当院でもこうした方を多く見てきましたが、皆さんには共通点があります。
それは——手ではなく、腕・肘・肩・首のどこかに“ねじれ”や“負担の集中”が起こっていることです。
パソコン作業というのは、手だけを使っているように見えて、実は肩・背中・腕のすべてを使った「全身運動」です。
そのため全身のどこか一部の角度がズレると、別の場所に負担が生じ、結果として“しびれ”という形で現れます。
特に、“腕のねじれ”は多くの方が無自覚です。
「肘が開いている」「肩が前に落ちている」「手首が内側に巻いている」——こうした小さなクセが積み重なると、手先への血流と神経の通り道が狭まり、しびれが出やすくなります。
そこで重要になるのが、手を動かしている“環境”、つまりキーボードの位置、イスの高さ、机の高さ、モニターの角度といった部分です。
これらは小さな違いに見えますが、身体にとっては「大きな負担の差」になります。
今回はしびれの原因を身体の仕組みを交えながら、じっくりお話ししていきます。
肘が外に開くと神経が締めつけられる?手のしびれを引き起こす腕のねじれとは
パソコン作業中に無意識のうちに肘が外側へ広がる姿勢になっていませんか?
この姿勢こそ、しびれの根本的な原因になりやすいのです。
腕の内側には“尺骨神経(しゃっこつしんけい)”という細い神経が通っています。
いわゆる「ひじでぶつけたらビリッとする部分」です。この神経は圧迫にとても弱く、角度がわずかに変わるだけでも締めつけられやすくなります。
肘が外に開くと、手首や前腕が内側へねじれ、その結果、神経が通るスペースが狭まってしまいます。
さらに、このねじれは腕だけでは終わりません。肘が外へ開く姿勢は、
・肩が前に落ちる
・胸の筋肉が縮む
・肩甲骨が外へズレる
・首が前へ出る
といった全身の連鎖を引き起こします。
すると次第に肩や首の筋肉が固まり、神経がさらに圧迫されて「しびれ → だるさ → 力が入りにくい」という悪循環が完成します。
実際、肘の角度を修正するだけで症状が改善する方はとても多く、「手じゃなくて肘だったなんて」と驚かれることが何度もあります。
身体は本当に小さなズレで大きく変わるのです。
キーボードの位置が“わずか2cmズレるだけ”で腕の負担が倍になるメカニズム
意外かもしれませんが、キーボードの位置が「ほんの2cm」ズレただけで腕の角度が変わり、肩や肘、手首への負担が大きく変わります。
たとえば
● キーボードが遠い → 肘が開いてねじれが強くなる
● キーボードが近すぎる → 肩が上がる
● キーボードが右へ寄っている → 右肩が前へ出て神経が引っ張られる
● テンキーを多用する人 → 右腕だけ常に外側に開くクセがつく
このような“微妙な位置の違い”が長時間続くことで、腕のねじれが固定されてしまいます。
人間の身体は数ミリ単位のズレでも感覚が大きく変わるため、「たかが2cm」と思って調整を後回しにしていると、しびれがどんどん慢性化してしまうのです。
実際、当院に来られる患者さんでも、キーボードの位置を変えるだけで「腕が軽くなった」「夕方のしびれが半分になった」「右手の疲れが全然違う」という変化が起きることが珍しくありません。
つまり、しびれ改善の第一歩は「環境の見直し」です。
イスと机の高さがしびれの原因に?姿勢と神経の関係を徹底解説
机やイスの高さが身体に合っていないと、しびれの原因である「腕のねじれ」がより強くなります。
● 机が高い → 肩がすくみ、首・肩の筋肉が硬くなる
● 机が低い → 猫背になり、肘が外に開きやすい
● イスが高い → 足が浮いて骨盤が倒れ、背中が丸くなる
● イスが低い → 肘が体より外に開きやすくなる
特にイスが体に合っていないケースが非常に多く、骨盤が後ろに倒れてしまうため背中が丸くなり、肩が前へ引っ張られ、腕のねじれが悪化します。
正しい高さの目安は肩の力が抜けて肘が90度になる位置です。
たったこれだけで腕のねじれが減り、しびれが軽減する方が本当に多いのです。
姿勢が整う → 神経の通り道が広がる → しびれ軽減。これは多くの症例で繰り返し確認されています。
まとめ:小さな修正で大きく変わる。しびれ改善の鍵は「腕」と「環境」の両方を見ること
手のしびれの原因は「手首」ではなく
・肘の角度
・腕のねじれ
・肩の位置
・姿勢
・キーボードの位置
・イスと机の高さ
といった“全身のバランス”に隠れています。
つまり、しびれは体を整え、環境を整えることで改善できる症状なのです。
フジイ整骨院では、「腕・肩・首のねじれを整える施術」「 姿勢の改善」「 デスク環境のアドバイス」などを組み合わせ、再発しない体づくりをサポートしています。
「夕方になると手がしびれる」「字を書きにくくなった」「キーボードを打つと腕が疲れる」そんな方は、どうか我慢せずに一度ご相談ください。
体は“正しい位置”を取り戻せば、必ず良い方向に変わっていきます。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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