突然腰が痛くなってどうしようもない時に薬に頼ることってありますよね。
でももし痛み止めの薬を飲んだとしても痛みが治まらなかったとしたら不安になりませんか?
先日の患者さんも同じように痛み止めをたくさん出されて飲んできたけどどうしても痛みがひかないとお困りでした。
詳しくお聞きしていると薬の飲み方などにその原因の1つがありました。
今回は腰痛で薬を飲んでも効かないわけと対策についてお伝えしたいと思います。
「薬が効かなくて困ってる」とお悩みの方にはヒントになるかもしれないので最後までお読みいただければと思います。
目次
腰痛の痛み止めの薬が効かないわけ
腰痛の種類にはいくつかありそれに合わせた薬を飲まないと効果が発揮されないことがあります。
腰痛の15%程度は原因を特定できる特異性腰痛であり、残りの85%程度は原因不明とされている非特異性腰痛です。
つまり腰痛のうち85%ははっきりした原因がわかっていないと言うことです。
神経が圧迫されることで痛みが起こっている、筋力が弱ったことで起こる、筋肉が硬くなって起こる、寒さやストレスで起こってくるなど様々な原因が考えられます。
1つの種類の薬を飲んだところでそれに合っていないものだと痛み止めが効かない事はよくあることなのです。
腰痛の原因によって分ける市販薬の選び方
病院で診察を受けた場合に処方される薬においては、医師の指示に従い用法容量を守って飲んでいただくことをお勧めします。
ここでは、市販されている薬についてお伝えいたします。
・腰部に熱があったり炎症があるもの
ロキソニン系やステロイド系が合うでしょう。炎症がない場合には効果がありません。
長期は控えるようにしましょう。
・腰痛の原因が血の巡りの悪さや筋肉の硬さによるもの
血の巡りが悪くなって硬くなっているものに対しては、ロキソニンやステロイドなど炎症を抑える薬はいくら飲んでも効果がありません。
それらを飲んでも効かない場合は、フェルビナクなど体を温める効果のある湿布や漢方薬などを選ぶといいでしょう。
コムレケア(芍薬甘草湯)、ナイシトール(防風通聖散)、コッコアポL(防己黄耆湯など)、カコナール(葛根湯)など多くはドラッグストアで手に入るでしょう。
・腰痛が神経が原因のもの
ロキソニンやイブプロフェンなど炎症を抑える薬が効かない場合、神経が原因の場合があります。
その場合には鎮痛薬が効かないことが腰痛の研究でわかってきました。
病院ではトラムセットという薬を出される場合がこれに相当するでしょう。
うつ系に出される薬でも脳からの疼痛抑制系に作用することがわかっています。
・腰痛の原因が内臓の病気やストレスなどによるもの
薬を飲んでもあまり効果が出ないでしょう。
まずは規則正しい生活を取り戻すこと。
1、お風呂にちゃんとつかって入る
2、睡眠時間を6〜8時間とる
3、定期的に深呼吸をする
深呼吸は肺にしっかり酸素を送り込むことでリラックス効果と細胞の活性化の両方に作用しますのでぜひおすすめです!
痛み止めが効かなかった腰痛の薬の間違った飲み方
・きつい薬の数を増やす、また長期間定期的に飲んでしまう
痛みがきつい時に痛み止めの薬を朝昼晩長期にわたって飲み続けておられる方がおられました。
体には耐性がありますのでその方はどんどんきつい薬を加えていくようになってしまいました。
きつい薬はなるべく1番痛みが強い時だけにしてください。
長期間にわたって飲み続ける事はあまりお勧めできません。
こちらもしっかり医師や薬剤師さんの指示に従うようにしてくださいね。
・薬の飲み合わせをしてしまう
医師から処方されている薬によっては飲み合わせによって逆に強い炎症を起こしてしまったり胃腸悪くしてしまうこともありますので、必ず相談されるようにしましょう。
例えば炎症を抑える薬と体を温めるための薬を併用するとプラスとマイナスを両方入れているようなものになります。
体にいいものを入れているはずが逆効果になることも少なくないので、しっかり薬の種類を聞いてから飲み分けましょう。
飲み薬と湿布は併用して良い?
痛み止めの飲み薬を使っているときに湿布を併用すると同じ成分や似た成分の場合に稀ですが過剰投与になることがあるので、併用はあまりお勧めできません。
医師や薬局など専門家の指示に従うようにしましょう。
まとめ
1、腰痛の痛み止めが効かない場合は神経や血の巡りの悪さが原因
2 、薬が効かないからといって量を増やしたり長期にわたって飲み続けないこと
3、腰痛の原因は85%が不明。まずは規則正しい生活と深呼吸を
痛みのために日常生活に支障をきたす事は毎日は辛いですよね。
すべての痛みに対しては体は酸素と栄養と刺激の不足が原因です。
しっかり食事をとって栄養を取り入れ水分も取り入れ、姿勢を良くして深呼吸をする。
すべてに通ずる方法なのでやってみてくださいね。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》