【この記事の結論】夏に首の痛みや頭痛が増えるとき、原因は首だけではありません。エアコンの冷え、背中の緊張、呼吸の浅さ、自律神経(体を無意識に調整する神経)の乱れが重なっていることが多いんです。冷えた部屋で長く過ごすと、首や肩は自分でも気づかないうちにこわばります。大切なのは、痛い首だけを見るのではなく、背中や肩甲骨、呼吸まで含めて体ぜんぶのバランスを確認することです。
目次
はじめに|気をつけているのに、首と頭痛がつらい方へ
こんにちは。たつの市フジイ整骨院院長の藤井です。
夏になると、「首が痛い」「頭痛が増えた」「肩から背中が重い」というご相談が増えてきます。とくに7月、8月は、外の暑さだけでなく、室内のエアコンによる冷えも体に影響します。
多くの方は「暑さで疲れているだけかな」「寝不足かな」と思われます。でも実際には、首や背中の筋肉が冷えてこわばり、自律神経が乱れやすくなっているケースも少なくありません。
しかも、いい加減に過ごしている方ではないんです。冷風が当たらない席を選び、うす手の羽織り物を持ち、ときどき背伸びもして…。ちゃんと気をつけておられる方ばかり。それなのに、つらい。「こんなに気をつけているのに、どうして」と感じるお気持ち、よくわかります。まずお伝えしたいのは、あなたのやり方は間違っていない、ということなんです。同じようなことでお悩みの方は、最後まで読んでいただければと思います。
事例紹介|夏になると、こんな方がいらっしゃいます

以前、このような方がいらっしゃいました。40代くらいで、日中はほとんどパソコンに向かうお仕事をされています。以前から肩こりはあったそうですが、夏になってから首の痛みと頭痛が目立つようになりました。
職場ではエアコンの風が当たりやすい席で、午後になると首の後ろが重くなり、夕方にはこめかみや後頭部にかけて頭痛が出る。最初は市販の頭痛薬でしのいでいたものの、だんだん飲む回数が増え、「このまま毎年、夏になると頭痛が続くのでは」と不安になって来られました。
お話をうかがうと、この方もよく工夫しておられました。冷風が直接当たらないようにして、上着を羽織って、ときどき背伸びもして。それでも、体が冷えないように肩に力が入ってしまう。
自分の席を変わることもできないし、冷房の強さを変えることもできない。まわりに合わせないといけないのも、つらいですよね。帰宅後も暑さで寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚めることが増えていたそうです。
体を確認すると、首だけでなく背中全体に緊張がありました。とくに肩甲骨の内側から首の付け根にかけて硬く、頭が前に出やすい姿勢に。呼吸も浅く、胸のあたりが広がりにくい状態でした。
ご本人は「首が痛いから、首が原因だと思っていた」と話されていましたが、実際には背中や肩甲骨の動きの悪さ、冷えによるこわばり、自律神経の乱れが重なっているように見えました。「夏だけ頭痛が増える」「エアコンの部屋にいると首がつらい」という方は、けっして少なくありません。
夏のエアコン生活で体に起こる変化|冷えと自律神経の関係
エアコンは夏に欠かせないものです。熱中症を防ぐためにも、冷房を上手に使うことは大切なんですよね。
ただ、長く冷たい空気に当たると、体は冷えから身を守ろうとして、自分でも気づかないうちに筋肉を縮めます。
「寒い」とはっきり感じていなくても、体のほうが先に反応するんです。
とくに首や肩は、その反応が出やすい場所。だから、あなたが気をゆるめたわけでも、力を入れたわけでもありません。体が勝手にこわばってしまう。感じないところで、体はずっとがんばり続けているんですね。
そこにデスクワークが重なります。画面を見続けると、頭が前に出やすくなる。頭は大人で4〜6kgほどあるといわれています。その重さを首で支える状態が続き、そこへ冷えが加わると、筋肉はさらに硬くなりやすい。すると血のめぐりが悪くなり、首の重さや頭痛として感じることがあります。
夏は、室内と外の温度差も大きくなります。外は汗ばむほど暑いのに、室内に入ると急に冷える。この繰り返しに体が対応しようとして、自律神経に負担がかかります。
自律神経とは、体温の調整や血のめぐり、呼吸、睡眠などを無意識に整えている神経のこと。ここが乱れると、筋肉の緊張が抜けにくくなったり、眠りが浅くなったり、疲れが残りやすくなったりします。
暑いところにいて体も熱くなっているのに、汗が出てこない。そんな経験はありませんか。それも自律神経が乱れているサインで、熱中症の始まりでもあるんです。
もう一つ見逃せないのが、呼吸の浅さです。首や背中がこわばると、胸が広がりにくくなり、呼吸が浅くなる。すると体はリラックスしにくくなって、首や肩の筋肉がさらに働き続けます。
冷えで首が硬くなり、呼吸が浅くなり、自律神経が休まりにくくなる。こうした流れが起こりやすいんです。
つまり、夏の首の痛みや頭痛は、首だけの問題ではありません。エアコン、姿勢、呼吸、睡眠、自律神経がつながっているので、体ぜんぶの状態を確認することが大切になります。
フジイ整骨院で行った見立てと施術|首だけを見ない理由

この方も、首の痛みと頭痛が主な症状でしたが、わたしは首だけを原因とは見ず、体ぜんぶの状態を確認しました。
体を触ると、首の後ろが、思っていた以上に固くなっていました。感じないストレスに、体が反応し続けてきた証です。それだけ長いあいだ、気をつけながら耐えてこられたということ。「よくここまで頑張ってこられましたね」。思わず、そうお伝えしました。
首が痛い方の中には、背中や肩甲骨の動きが悪くなっている方が多くおられます。肩甲骨は、腕や首の動きに深く関わる場所。ここが動かないまま首だけで姿勢を支えると、首への負担は大きくなります。
だから当院では、痛いところを強く押すのではなく、「なぜそこに負担が集まったのか」を確認します。
この方の場合も、首の緊張だけでなく、背中の硬さ、肩甲骨の動き、呼吸の浅さ、骨盤のバランスまで見ました。体は、一部分だけで動いているわけではありません。
背中が硬ければ首がふんばりますし、呼吸が浅ければ肩が力む。骨盤が安定しなければ、上半身も緊張しやすくなります。

施術では、まず背中と肩甲骨まわりのこわばりを整え、首だけに負担が集まらない状態をめざしました。
さらに、息が入りやすいように胸まわりもゆるめて、体がほっとできる状態をつくっていく。首がふんばらなくてもいい状態を、全身から作っていくイメージです。
施術のあと、この方は「首が軽いというより、背中から楽になった感じ」と話されていました。それから、「呼吸がしやすい」と、少し驚いたように。
冷房対策も、すでによく工夫しておられたので、それを続けていただきつつ、できる範囲で肩甲骨を軽く動かすことなどをお伝えしました。とはいえ、いちばんお伝えしたかったのは、無理をしすぎないでくださいね、ということなんです。
まとめ|夏の首の痛みと頭痛を、繰り返さないために
夏になると首の痛みや頭痛が増えるとき、エアコンの冷え、室内外の温度差、眠りの浅さ、自律神経の乱れが関わっていることがあります。これは、あなたの努力が足りないからでも、歳のせいでもありません。気づかないうちに、体が季節の変化に反応しているだけなんです。
首が痛いからといって首だけを揉むのではなく、背中や肩甲骨、呼吸の状態まで含めて確認することが大切です。
「夏になると毎年頭痛が増える」「エアコンの部屋にいると首が重い」「寝ても疲れが抜けない」という方は、体が冷えや温度差にうまく対応できていないサインかもしれません。自分で対処してきたけど、どうしても良くならないとお困りでしたら、背骨から整えて呼吸が入りやすくなる施術を当院でも行っておりますので、一度ご相談いただければと思います。
🖊️ この記事を書いた人
氏名:藤井 敦志(ふじい あつし)
資格:柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師
兵庫県たつの市でフジイ整骨院を開業して20年以上になります。骨・筋肉・関節の専門家である柔道整復師と、鍼灸師の国家資格を持ち、体の痛みや不調を幅広く診ています。自費専門・完全予約制のため、お一人おひとりの状態をじっくり確認しながら治療を行っています。

