目次
はじめに
こんにちは。フジイ整骨院院長の藤井です。
「もうこの痛みとは、うまく付き合っていくしかないのかな…」
背中の痛みが続くと、そんな気持ちになる方は少なくありません。
痛み止めを飲んでもあまり変わらない。レントゲンでは「骨に異常はない」と言われた。それでも、起きて動いている間はずっとつらい。
今回は、そんな不安を抱えて来院された一人の女性のケースをもとに、背中の痛みに対して、まだ見直せるポイントがあるというお話をします。
背中だけでなく、あちこちが同時につらい状態でした
Aさん(60代女性)は、12月に入ってから背中の痛みを感じるようになりました。もう3週間も痛みが引きません。
特に右側の背中が強く、腰や首、肩にもつらさが広がっている状態でした。
じっとしていても痛みがあり、寝ている間はまだ楽だけれど、起きて家事や仕事をしていると、ずっと気になる。
病院で処方された痛み止めを飲んでも、「正直、あまり効いている感じがしない」
そんな状況が続いていたそうです。
「骨に異常はない」と言われたけれど…
整形外科ではレントゲン検査を受け、骨そのものに大きな問題は見当たらない、ただ「首が前に傾いている」と説明を受けたそうです。
ご本人も、「そういえば、ここ1〜2年くらい前から首が前に出ている気はしていた」という自覚はありました。
ただ、その頃は特に痛みがなかったため、「年齢のせいかな」「姿勢が悪いのは仕方ない」と、深く気にせず過ごしていたとのことでした。
仕事にも影響が出始めていました
痛みは日常生活だけでなく、仕事にも影響していました。
立ち仕事とレジ業務が中心で、痛みが強い日は途中で帰らざるを得なかったり、数日お休みを取らなければならないこともありました。
最終的には、「このままでは続けられないかもしれない」という不安から、勤務時間を短くしてもらう決断をされたそうです。
体のつらさが、気持ちや生活そのものに影を落とし始めている状態でした。
背中の痛み=背中だけの問題とは限りません
背中が痛いと、「背中が悪いんだ」「背中をどうにかしないと」。そう考えるのは、とても自然なことです。
ただ実際には、背中は首・肩・腰と連動して動いている場所です。
首が前に傾いた姿勢が続くと、そのバランスを取るために背中や腰が無理をします。
その結果、背中が常に緊張した状態になり、動いていなくても痛みを感じやすくなり、あちこちが同時につらくなる。
こうした流れが起こることは、決して珍しくありません。
「もう治らない」と感じている方へ
この方も、来院されたときは「正直、良くなるイメージがあまり持てなくなっている」と話されていました。
それほどつらい日が長かったんですね。それまでの苦労を思うと大変だったことと思います。
それでも、体の使い方や姿勢のクセを一つひとつ確認し、今の体に合った方法で整えていくことで、体の反応は少しずつ変わっていく余地があると私は考えています。
背中の痛みが長く続いていると、気持ちまで固くなってしまいがちです。
でも、「もう何をしても同じ」と決めつけなくても大丈夫です。
施術によって少しずつ変化が現れてくると同時にAさんの表情も和らいでくるのを感じました。
諦めない気持ちが良い結果に導いた興味深い例でした。
では、治療に行ったほうがいいのか?セルフチェックしてみましょう
「この背中の痛み、もう少し様子を見ていいのかな」「それとも、一度ちゃんと体を見てもらったほうがいいのかな」
そんなときは、次のポイントをご自身の体に当てはめて確認してみてください。
こんな状態が当てはまる方は、相談するタイミングかもしれません
- じっとしていても背中の痛みが気になる
- 寝ている間は楽なのに、起きて動くとすぐつらくなる
- 背中だけでなく、首・肩・腰にも違和感が広がっている
- 痛み止めを飲んでも、あまり変化を感じない
- 姿勢が悪い自覚はあるが、どう直せばいいか分からない
- 痛みのせいで、仕事や家事をセーブせざるを得なくなっている
- 「もう年齢のせいかな」とあきらめかけている
これらは、体の一部ではなく、全体のバランスが崩れてきているサインとしてよく見られる状態です。
このサイン、出始めたばかりの頃は「ちょっと違和感があるけど、生活には困らないし…」と、そのまま過ごせてしまうことがほとんど。
ですが、実はここが運命の分かれ道になります。
体のバランスが崩れた状態(歪んだ状態)を長く放置することは、例えるなら「畑の土がカチカチに固まって、荒れ放題になっている」ようなものです。
-
手入れされている畑なら: 毎年耕して作物を作っている畑なら、少し手を加えるだけで、すぐに次の種をまく準備が整います。体も同じで、崩れが小さいうちなら、回復も驚くほど早いのです。
- 放置して荒れた土地なら: 何年も放置して石のように固まった土を、もう一度ふかふかの、作物が育つ状態に戻すには、どうしても相応の時間と根気が必要になります。
体もこれと全く同じです。長く放置して「血の巡り」が悪くなった状態から、隅々まで栄養が行き渡る体に戻すには、一歩ずつの積み重ねが欠かせません。
でも、安心してください。 一度土壌が整い、ふかふかの良い状態になれば、体は「自分で自分の健康を保とう」と働き始めてくれます。
そのお手伝いをさせていただくのが私の役割です。
※ただしこのような場合は、まず病院を受診してください
背中の痛みの中には、早めに医療機関で確認したほうが安心なケースもあります。
次のような症状がある場合は、自己判断せず病院を受診してください。
- 安静にしていても、どんどん痛みが強くなる
- 背中の痛みに加えて、発熱・寒気・だるさがある
- 夜中に痛みで目が覚める、寝返りもつらい
- 背中の痛みと一緒に、胸の苦しさ・息苦しさ・動悸を感じる
- 転倒や強くぶつけたあとから、背中の痛みが続いている
- 痛みとともに、手足のしびれが急に強くなった/力が入りにくい/感覚がおかしい
- 今まで経験したことのない、鋭い・刺すような痛みが急に出た
- 特に理由がないのに体重が減ってきている中で、背中の痛みがある
普段からできること① 深呼吸を「ちゃんと」してみる
背中の痛みが続いている方の多くが、気づかないうちに呼吸が浅くなっています。
呼吸が浅い状態が続くと、胸や背中、首まわりが常に緊張し、体が「休むモード」に入りにくくなります。
また呼吸をすることで全身に酸素が行き渡ります。酸素は栄養も体に届けます。
深い呼吸は酸素と栄養を体に届けるには一番重要なことなのです。
ポイントは「吸う」より「吐く」こと。
鼻から軽く吸い、口からため息をつくように、ゆっくり吐く。「吸う」1に対して「吐く」2の割合で。
これを1分ほど、朝や寝る前に行ってみてください。
背中がじんわり広がる感覚が出てくると、それだけでも体の力は少し抜けてきます。
普段からできること② 股関節をゆるめて、背中を助ける
「背中が痛いのに、どうして股関節?」そう思われる方も多いと思います。
股関節は、立つ・歩く・座るといった動作の中心になる場所です。
ここが硬くなると、本来、股関節が引き受けるはずの動きを背中や腰が代わりに頑張ることになります。
その結果、背中がずっと働きっぱなしになり、休めなくなってしまうのです。
簡単な取り入れ方
座った状態で、片足を少し外に開き、太もものつけ根が伸びる位置で深呼吸を2〜3回。反対側も同じように行います。
「伸ばす」というより、動きやすさを思い出させる感覚で十分です。
それでもつらさが続くなら
深呼吸やストレッチは、「今以上に悪くしないため」「体を休ませるため」の方法です。
それでも、痛みが強くなる、日常生活に支障が出ている、不安が頭から離れない。
そんなときは、一人で抱え込まず、体の状態を一度整理してもらうことも大切です。
背中の痛みは、「もう治らない」というサインではなく、「少し見方を変えてほしい」という体からの合図かもしれません。
まとめ
- 背中の痛みは、背中だけの問題とは限らない
- 首や姿勢のクセが、知らないうちに負担をかけていることがある
- レントゲンで異常がなくても、体はちゃんとサインを出している
今つらい思いをしている方にとって、このブログが「まだできることがあるかもしれない」そう感じるきっかけになれば幸いです。
一人で抱え込まず、体の状態を一緒に確認していく選択肢もある。そのことだけ、心の片隅に置いておいてください。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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