目次
はじめに
こんにちは、たつの市フジイ整骨院 院長の藤井です。
冬が近づくと「腰の痛みがいつもより強い」「膝がこわばって歩きにくい」という声が一気に増えます。
特に70代女性では、冷えによる血流低下の影響が強く、痛みや重だるさが出やすい季節です。
「年齢のせいだから仕方ない」と思ってしまう方も多いのですが、実は生活の中にちょっとした工夫を加えるだけで、痛みの感じ方が大きく変わることをご存じでしょうか。
冬の痛みの正体は、筋肉や関節そのものというより、「血流の低さ」によって組織が硬くなり、自然な動きができなくなっていることが原因です。
本記事では、冬に腰や膝の痛みが悪化するメカニズムと、日常生活で取り入れやすい“血流改善の3つの習慣”を分かりやすくお伝えします。
冬の冷えが腰痛・膝痛を悪化させる理由と、70代女性に多い特徴
冬の冷たい空気に触れると、体は体温を逃がさないよう血管をギュッと縮めます。
この“血管の収縮”こそが腰痛・膝痛を悪化させる大きな原因です。
特に70代女性は筋肉量が少なくなり、若い頃に比べて血管の柔軟性も低下しています。
そのため、冬はちょっとした冷えでも血の巡りが悪くなり、筋肉が固まって動きがぎこちなくなります。
腰痛が悪化する仕組みとしては、まず腰まわりの筋肉が冷えて硬くなることで、腰骨を支える力が弱まり、動くたびに余計な負担がかかるようになります。
また「朝起きた瞬間の腰の痛み」は、寝ている間に血流が落ちて筋肉が強張るのが原因です。
膝痛の場合、冬は関節内の潤滑液の動きが悪くなり、膝を曲げ伸ばしするたびにギシギシとした違和感が出やすくなります。
特に変形性膝関節症の方では冷えによって炎症が起こりやすく、痛みが強く出やすくなります。
さらに女性に多い「下半身の冷え」「筋力低下」「水分不足」が重なると、血流がさらに悪くなり、痛みが慢性化しやすくなります。
つまり冬の腰痛・膝痛は“季節性のトラブル”ではありますが、生活習慣である程度コントロールできる痛みでもあります。
次からは実践しやすい改善法を順番に紹介します。
血流を守るための「温めケア」——腰・膝を冷やさない生活の工夫
冬の痛み対策の中でも、最も効果が表れやすいのが「冷やさないこと」です。
人の体は、冷えると血管が縮み、暖かいと広がるシンプルな仕組みを持っています。
特に腰と膝は冷えの影響を受けやすく、温めるだけで痛みが半分以下に和らぐケースも珍しくありません。
まずおすすめなのが「腹巻き」「膝サポーター」「レッグウォーマー」です。
70代の女性はお腹・腰の冷えから足先まで冷えるパターンが非常に多いため、腰まわりを温めるだけで足の血流も改善しやすくなります。
入浴では、38〜40度のぬるめのお湯に10〜15分ゆっくり浸かると、筋肉がほぐれ、関節の動きも良くなります。
その後にストレッチをすると、より効果的です。
外出時は、腰と太ももの冷えを防ぐために「裏起毛パンツ」や「薄手のダウンベスト」などがおすすめです。
また室内では靴下の岡本から発売した「まるでこたつ」シリーズは、足首の三陰交(さんいんこう)というツボを刺激することで温熱効果を高めると言われていて、評判がいいです。
こちらは室内で履くことに特化しています。就寝時に靴下を履くことは発汗を抑えてしまいますのであまりおすすめできません。
特に膝が痛い方は、膝関節を冷やすと潤滑液が固まりやすくなるため、サポーターやサポートタイツを使うことで関節の動きを助けることができます。
寝るときも注意が必要で、足先が冷えている人ほど夜中にこむら返りが起きやすくなります。
こむら返りの原因はミネラル不足とか水分不足とかいろいろ言われていますが、血流の悪さが主な原因になります。
就寝時にコップ一杯または半杯のお水を飲むことで血の循環を促しますので、足がつりやすい方は実践してみてください。
湯たんぽや電気毛布を使って足元だけ軽く温めておくと、眠りの質も上がり、翌朝の動きが楽になります。
朝の動きが変わる「寝起きストレッチ」——こわばりを和らげる簡単習慣
冬の朝は、布団から出る前のひと工夫で一日の痛みが大きく変わります。
寝ている間は体温が下がり血流もゆっくりになるため、起床直後は筋肉が最も固まっています。
この状態でいきなり立ち上がると、腰の筋肉や膝の関節に強い負担がかかり、痛みが起こりやすくなります。
おすすめの「寝起きストレッチ」は、布団の中でできる簡単なものです。
①仰向けで両膝を立て、膝を軽く左右に揺らす動き。
これだけで腰まわりの筋肉がゆるみ、血流が改善します。
②次に両膝を胸に近づける「抱え込みストレッチ」。
無理のない範囲で10秒ほど深呼吸しながら行います。
③最後に座った状態で足首をゆっくり回し、ふくらはぎを軽く揉むと、全身の血流がスムーズになり、膝の動きも良くなります。
この3つの動きを毎朝3分でも行うだけで、腰の動きが軽くなり、膝のこわばりも減る方が多くいらっしゃいます。
特に膝に痛みのある方は、立ち上がる前に“関節に潤滑油を回しておくイメージ”が非常に大切です。
見落としがちな「冬の水分補給」——脱水が痛みを強める仕組み
冬は喉が渇きにくく、水を飲む量が大きく減る季節です。
しかし筋肉や関節は約70%が水分でできており、水分不足になると筋肉が硬くなり、関節の動きも悪くなります。
特に腰痛・膝痛の方は、冬の“隠れ脱水”が症状を悪化させることが少なくありません。
70代女性に多いのが「お茶・コーヒーは飲むが、水は飲まない」というパターンです。
カフェイン飲料は利尿作用があるため、飲んだ以上に水分が体から出ていくことがあります。
そのため、冬こそ「少量ずつこまめに飲む」のがポイントです。
具体的には、①起床後にコップ半分の水②10時ごろに1杯③昼食時に1杯④15時ごろに1杯⑤夕食に1杯⑥就寝1時間前に半分、
というように“時間で分けて飲む”と無理なく続けられます。白湯は身体が温まり、冷え性の方にもおすすめです。
水分をしっかり補うことで血流がよくなり、筋肉の柔らかさが保たれ、腰や膝の痛みも軽減しやすくなります。
まとめ
冬の腰痛・膝痛は、冷えによる血流低下が大きな原因です。
「温める」「朝のストレッチ」「水分補給」という3つの習慣を取り入れるだけで、痛みの感じ方が変わり、動きやすい身体に近づきます。
フジイ整骨院では、冬の痛みの原因を全身のバランスから丁寧にチェックし、あなたに最適な改善方法をご提案しています。
「寒いと痛みが強くなる」「朝の動きがつらい」と感じる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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