どの寝方が一番?ベッドにマットレス?畳の上に敷き布団?腰痛の人が選ぶべき寝方とは

患者さんとお話をしていてよくこんな質問をいただきます。

「ベッドの硬さってどんなんが一番いいんです?」

 

寝てる時の寝方が体を悪くしているんじゃないかと心配される方は多いですね。

 

私たちの睡眠時間は平均6〜7時間。1日の3分の1くらいは寝ています。

人生の3分の1を布団の中で過ごすわけで、それだけ寝ている姿勢は重要なわけです。

 

ですので気にされるのも無理はないですよね。

腰痛になりにくい一番良い寝方とは何?

 

結論から先に申し上げます。「畳に敷き布団」が一番です。

日本人ですから!

そんな理由だけではないですが順番になぜ畳に敷き布団が腰痛になりにくいのかをお伝えいたします。

 

毎日の寝方にお困りの方はお読みいただくとお役に立てるかと思います。

 
 

腰痛の人は寝方に悩む。そのわけとは。

 

腰痛でお困りの方がよくおっしゃるのは「夜中はいいんだけど朝起きるときになったら腰が痛いんです」というもの。

 

朝起きたら痛いということは寝ている姿が体を悪くしてるんじゃないだろうか?

それなら良い寝具やマットレスにしたら自分の腰痛は改善するんじゃないだろうか?

 

そう考えて良い寝方を模索される方が多いというわけです。

 
 

腰痛の人が選ぶべき寝返りしやすいマットレスの寝方

 

寝ているときに一番良いのはいかに寝返りを楽にできるかということ。

話はちょっとそれますが

先日までヨットで単独太平洋往復を成し遂げた辛坊治郎さんがこうおっしゃっていました。

「寝返りがいっさいできないヨットの中では毎日朝起きると体のどこかが痺れているんです」

「日本に帰ってきて一番嬉しかったのは寝返りが自由に打てるということです」

人は体のどこかに負担をかけさせないために自然に寝返りをうとうとしています。

それがヨットの中ではそれ自体が揺れているので体を縛り付けるように寝ていたそうです。
 
すると朝になると必ず体が痺れている。
「わたしほとんど寝返りしないんです」とおっしゃる方もいますが、絶対微妙に動いているはずです。
 

それができにくい自分に合っていないようなマットレスだと毎日負担をかけてしまうことになるんですね。

自然に2、3回寝返りして楽なマットレスを選ぶことを心がけましょう。

 

論文にもあるように寝返りのしやすさが良質な睡眠を導くことがデータとして出ております。

寝 返 り ・ 寝心 地 を重 視 した マ ッ トレ ス に よ る 睡眠 改善効果 THE SLEEP −IMPROVING EFFECTS BY THE MATTRESS EASY TO MOVE AND COMFORTABLE TO SLEEP 木暮貴 政 ※ 1) , 西 村 泰昭 ※ 1) , 郭怡 ※ 1), 白川 修 一 郎 ※ 2)
『弾 力性や 幅の 異な る マ ッ ト レス の 睡 眠 評価に よ り,マ ッ ト レス の 寝返 り しやす さ の 違 い が 睡 眠 に強 く影響 す る 可 能性 が 報 告 さ れ て い る 』

 
 

腰痛の人に一番バランスの良い寝方はマットレスでなく〇〇

 

より寝返りを打ちやすい寝具とはずばり畳に敷き布団です。

基本的に敷き布団というのは硬いものですのでその時点で寝返りは打ちやすい。

ベッドなど柔らかいものの上で寝ていると寝返りをうとうとしても吸収されてしまうのでやりにくいことがあります。

 

マットレスの場合は基本厚みがあるので、下の硬さはあまり関係ないですが敷き布団の場合はあまり厚みがないので下の硬さは重要ですね。

畳はフローリングほどカチカチでなく適度な柔らかさがあるので敷き布団で体の重みで凹んでも体が痛いと感じることはあまりない。

 

何よりいぐさの匂いっていいですよね〜。

やはり畳に敷き布団がバランスが一番良い寝方ということになります。

 
 

腰痛が悪化するマットレスの硬さと寝方

 

先日他の患者さんが「最近、寝具屋さんでちゃんと試し寝までして選んだマットレスなのにやっぱり寝づらくってすぐやめちゃったんです」とおっしゃっていました。

試し寝をお店で6時間できたらいいかもしれないですが、できても数分ですから難しいですよね。

 

自分に合ってるマットレスはどう探せばいいんでしょう?

 

マットレスというもの自体が寝返りにはあまり適していないので、硬いのがいいとか柔らかいのがいいとかはないんです。

とにもかくにも「自分が寝返りしやすい寝具」を選んでください。

 

お勧めはお店に行って寝具に寝て何度も寝返りをすることですね。

 
 

腰痛の人が一番やっちゃいけない寝方

 

私もたまに腰痛で困る時があります。

リビングでテレビを見ながらそのまま寝てしまってフローリングの上で朝を迎えたときに必ず辛くなります。

 

わかっちゃいるのにやってしまうダメな寝方。

みなさんも経験ありませんか?

一番ダメなのはソファで寝てしまうこと。

今までお読みいただいた方ならもうおわかりですよね。

 

寝返りできませんから。

 
 

フローリングに敷き布団では?畳ダイレクトでもいいんでは?

 

フローリングに敷き布団では、転んだときにフローリングの硬さを腰や肩にダイレクトに感じてしまうので、長時間になると痛みを感じるようになります。

やはり畳の絶妙な柔らかさが必要です。

 

では畳ダイレクトで寝てもいいんじゃないのか?

確かにフローリングに比べたら柔らかいですが、やはりそのままずっと寝るには硬すぎます。

 

敷き布団という緩衝材があるからこそ腰に負担をかけにくくなるんですね。

 
 

腰痛になりやすい寝方。冷えたらダメなんですか?

 

腰痛は腰への血の巡りの悪さが引き起こすものです。

寝返りができなくて腰の筋肉が硬くなってきて動きが悪くなるので血の巡りが悪くなります。

 

同じように冷えると体の血の巡りが悪くなってしまうので腰痛を引き起こしやすくなります。

畳にダイレクトでは体を冷やしやすくしますし、フローリングならなおさらです。

畳は適度に湿度を保ってくれますので通気性もよく熱をこもりにくくしてくれます。

そんなことからも腰痛になりにくい寝方になるんですね。

 
 

まとめ

1、腰痛になりにくい寝方の一位は畳に敷き布団

2、ベッドのマットレスは寝返りを打ちやすい寝具を選ぶ

3、適度な固さと冷えない寝具を選んで腰痛を防ぐ

 

いかがでしょうか。

そうは言っても畳の部屋はないし、今更寝室変えられないよ!

 

そうおっしゃるのももっともですね。

そのためにベッドや寝具にはある程度のお金をかけることは悪いことではないと思っています。

 

だって人生の半分近く寝ているんですから。

寿命を縮めないためにも良い睡眠習慣を身につけましょう。

 

当院でもより良い寝方についてのお話もさせていただいておりますのでご相談いただければと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》

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