【この記事の結論】夏の手足のしびれや筋肉の痛みは、熱中症だけが原因とは限りません。軽い水分不足、冷房の冷え、自律神経(体を無意識に調整する神経)の乱れ、筋肉のこわばりが重なって起こることがあります。汗で水分が足りなくなると、筋肉は硬くなりやすく、足がつる・手先がジンジンする、といった違和感につながることも。大切なのは、水分だけでなく、首・背中・骨盤・股関節まで含めて体ぜんぶの状態を確認することです。
目次
はじめに|夏の手足のしびれや筋肉の痛みは、水分不足がかくれていることも
こんにちは。たつの市フジイ整骨院院長の藤井です。
7月、8月の暑い時期になると、「足がつりやすい」「手足がしびれる」「筋肉が痛い」「体がだるくて力が入りにくい」というご相談が増えてきます。
多くの方は、めまいや吐き気がなければ大丈夫、と思われます。
でも実際には、そこまで強い症状が出ていなくても、体の中では水分不足や自律神経の乱れが起きていることがあるんです。
夏は汗をかく量が増えます。汗と一緒に、水分だけでなくミネラルも失われます。
ミネラルとは、筋肉や神経がスムーズに働くために必要な成分のこと。
これが足りなくなると、筋肉が縮みやすくなったり、神経が過敏になったりして、足がつる、手先がジンジンする、体がこわばる、といった不調につながることがあります。

今回は、このような不調でお困りの方に、少しでもヒントになればと思って、このブログを書きました。
最後までお読みいただければと思います。
事例紹介|夏の外出後から、手足のしびれと体の痛みが出た方
以前、こんな方がいらっしゃいました。50代後半の女性で、ふだんはパートのお仕事。
立ち仕事と座り仕事が半々くらいの生活でした。
もともと肩こりや腰の重さは少し感じていたものの、日常に困るほどではなかったそうです。
ところが7月に入り、暑い日に外出したあと、体のだるさと手足の違和感が出てきました。
最初は「少し疲れただけ」と思っていたそうです。
でも数日後、仕事中にふくらはぎがつりそうになり、夜には足の裏がジンジンする感覚が出てきた。

手先にも軽いしびれがあり、「熱中症なのか、神経の問題なのか分からない」と不安になって来られました。
お話をうかがうと、日中はあまり水分を取れていませんでした。
仕事中、トイレに何度も立ちたくなくて、つい控えていたそうです。
わたしは、こうお話ししました。
「僕も、こまめに水分を取るほうがいいのは分かっていても、つい、トイレが多くなるのが嫌で、水分を我慢することってあるんですよね」と。
すると、「そうなんです。周りの目も気になって」と、少しほっとしたように話してくださいました。
責められるのでは、と身がまえておられたのかもしれません。

夏の脱水で体に起こる変化|筋肉・神経・自律神経のつながり
脱水というと、強いめまいや吐き気を思い浮かべる方が多いと思います。
でも実際には、そこまで強い症状が出る前にも、体には変化が起きています。
とくに筋肉や神経は、水分やミネラルの影響を受けやすい部分です。
水分が足りなくなると、筋肉は動きにくく、硬くこわばりやすくなる。
すると、ふくらはぎがつる、太ももが張る、腰が重い、といった不調が出やすくなります。
神経も過敏になりやすく、ジンジン・ピリピリした違和感につながることがあります。
もちろん、しびれが強いときや長く続くときは、病院での検査も大切です。
ただ現場では、首や肩、背中、腰のこわばりが強く、その結果として手足に違和感が出ている方も少なくありません。
そこへ、夏は自律神経の負担も重なります。外は汗ばむほど暑いのに、室内に入ると急に冷える。
この切り替えが何度も続くと、自律神経は休みにくくなります。
自律神経とは、呼吸や血のめぐり、体温、睡眠などを無意識に整えている神経のこと。
ここが乱れると、血のめぐりが安定しにくくなり、筋肉の緊張も抜けにくくなります。

だからお伝えしたいのは、夏の不調を「水を飲めば全部解決」とは考えないでほしい、ということなんです。
水分補給はもちろん大切。でも、背中が硬く、呼吸が浅く、腰がこわばったままでは、体はなかなかゆるみません。
水分不足がきっかけになって、もともとの体のこわばりが表に出てくることもあるんですね。
フジイ整骨院で行った見立てと施術|足だけを見ない理由
この方も、ふくらはぎの痛みと手先のしびれが主な症状でしたが、わたしは足や手だけを原因とは考えませんでした。
ふくらはぎを触ると、硬く、血の流れが悪くなっているような張りがありました。
同時に、背中の緊張も強く、皮ふの弾力も少なくなっている。
水分が足りないと、体はエネルギーを作りにくくなります。
だるさが出たり、力が入りにくかったりするのも、そのためのことがあるんです。
そして、ふくらはぎの様子から、わたしは「これは骨盤まわりの血のめぐりからきているな」と感じました。
ふくらはぎがつりやすいときも、足だけを揉めばいいわけではありません。
腰や股関節の動きが悪いと、歩くときにふくらはぎばかりがふんばることになります。
手先のしびれも、首や肩甲骨の動きが関わっていることが多いんですね。

そこでこの方には、まず背中と腰の緊張を整え、息が入りやすい状態をつくっていきました。
さらに股関節と骨盤の動きをみて、足だけに負担が集まりにくい体の使い方をめざしました。
首や肩甲骨まわりもゆるめて、腕や手先への負担が軽くなるように進めていきます。
施術のあと、この方は「体が軽くなってきた」「しっかり立てるようになってきた」と話されていました。
手先の違和感がその場で完全に消えたわけではありません。
それでも、次に来られたときには、あれだけつらかったふくらはぎのつりを、忘れているくらいになっていました。
症状が強いときは医療機関での確認も必要です。
ただ、体のこわばりが関わっている場合は、全身のバランスを整えることで変化が出ることもあります。
痛い場所だけを強く押すのではなく、「なぜそこに負担が集まったのか」を確認する。それを大切にしています。

まとめ|夏の体調不良を、繰り返さないために
夏の手足のしびれや筋肉の痛みは、熱中症だけが原因とは限りません。
軽い水分不足、冷房の冷え、自律神経の乱れ、背中や腰のこわばりが重なって起こることがあります。
これは、あなたの努力が足りないからではありません。暑い季節は、だれの体にも負担がかかるものなんです。
水分をこまめに取ることはもちろん大切です。
それにくわえて、体が硬くなりすぎていないか、呼吸が浅くなっていないか、歩き方や姿勢にかたよりがないか。
そんな視点も、あわせて確認してみてください。

ひとつだけ、気をつけていただきたいことがあります。
手足のしびれが強い、片側だけ急に力が入りにくい、ろれつが回らない、強い頭痛やめまいをともなう
——こうしたときは、すぐに医療機関を受診してください。
そうではなく、「夏になると毎年、足がつる・筋肉が痛い・手足がジンジンする」という方は、一度、体ぜんぶのバランスを確認してみるのもおすすめです。
暑い夏を我慢で乗り切るのではなく、体を整えながら過ごす。
それが、夏の不調を繰り返さないための第一歩になります。
自分で気をつけてきたけれど、どうしても良くならないとお困りでしたら、背骨や骨盤から整えて血のめぐり・呼吸が入りやすくなる施術を当院でも行っておりますので、一度ご相談いただければと思います。

よくある質問(Q&A)
Q1. 足がつるのは、水分不足だけが原因ですか?水をたくさん飲めば防げますか?
水分不足はきっかけのひとつですが、それだけとは限りません。冷房の冷えや自律神経(体を無意識に整える神経)の乱れ、腰や股関節のこわばりが重なって、足がつりやすくなることもあります。水分補給はもちろん大切ですが、体ぜんぶのバランスも、あわせて見てあげてくださいね。
Q2. どのくらい水を飲めばいいですか?何を飲むのがいいでしょう。
一度にたくさんではなく、こまめに少しずつが基本です。汗をたくさんかく夏は、水だけでなくミネラル(麦茶や経口補水液など)も一緒に取ると、筋肉や神経が働きやすくなります。トイレが気になって我慢してしまう気持ちも、よく分かります。それでも、少しずつでいいので口にしてあげてください。
Q3. 冷房のきいた部屋にいるのに、足がつるのはなぜですか?
涼しい室内でも、体は汗をかいて水分を失っています。さらに、暑い外と冷えた室内を行き来すると、自律神経が休みにくくなるんです。すると血のめぐりが安定せず、筋肉のこわばりも抜けにくくなります。
Q4. 夜中や明け方に、足がつって目が覚めます。どうしたらいいですか?
寝ているあいだは水分を取れず、体も冷えやすいので、つりやすくなります。寝る前にコップ一杯の水を飲む、ふくらはぎや足首を軽く動かしてから休む。そうすると、やわらぎやすくなります。それでも毎晩くり返すときは、腰や股関節のこわばりが関わっていることもあります。
Q5. 病院に行ったほうがいいのは、どんなときですか?
手足のしびれが強い、片側だけ急に力が入りにくい、ろれつが回らない、強い頭痛やめまいをともなう——こうしたときは、すぐに医療機関を受診してください。そうではなく「毎年、夏になると足がつる」という方は、一度、体ぜんぶのバランスを確認してみるのもおすすめです。
🖊️ この記事を書いた人
氏名:藤井 敦志(ふじい あつし)
資格:柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師
兵庫県たつの市でフジイ整骨院を開業して20年以上になります。骨・筋肉・関節の専門家である柔道整復師と、鍼灸師の国家資格を持ち、体の痛みや不調を幅広く診ています。自費専門・完全予約制のため、お一人おひとりの状態をじっくり確認しながら治療を行っています。

