目次
はじめに
秋になると稲刈りや庭木の剪定、落ち葉の片づけなど、普段以上に体を動かす機会が増えます。
季節を感じながらの農作業や庭の手入れは生活の一部であり、達成感も大きい反面、「股関節が重だるい」「作業後に痛みが強くなる」といった声が多く寄せられます。
特に60代の男性は長年の体の使い方のクセや筋力の低下が重なり、負担を受けやすい状態になっています。
多くの方は「年齢のせい」とあきらめてしまいがちですが、実際には作業姿勢や動作の繰り返しが股関節へのストレスを増やしている場合が多いのです。
例えば稲刈りの前かがみや草刈りの中腰姿勢、庭仕事中に片足へ体重をかける立ち方は、股関節に偏った負担を与え続けます。
こうした秋特有の生活動作と股関節の痛みのつながりを知ることが、予防と改善の第一歩です。
稲刈り・草刈り・庭の手入れで股関節にかかる負担とは?
稲刈りでは、長時間しゃがんだままや前かがみ姿勢が続きます。
その際、股関節は深く曲げられ、腰や骨盤をひねりながらの作業となるため、前側に特に強い負担がかかります。
草刈り機を使う場合も同様で、機械の重さを支えながら中腰で踏ん張る必要があり、股関節まわりの筋肉が緊張し続けて疲労が蓄積していきます。
庭木の剪定や落ち葉拾いなども見落とせません。
片足に体重をのせて立つ姿勢が長時間続くと、体の左右差が大きくなり、関節や筋肉に偏ったストレスがかかります。
これらは一度の作業だけで強い痛みを感じるのではなく、繰り返しの負担の積み重ねで症状が現れるのが特徴です。
特に「作業中は大丈夫でも夜や翌日に痛みが出る」「終わった直後は平気だが翌朝立ち上がるときにつらい」といった遅れて出る痛みは、股関節に慢性的な負荷がかかっているサインといえます。
股関節痛が起こりやすい人の特徴と秋特有の動作のクセ
股関節に痛みが出やすい人にはいくつかの共通点があります。
まず、普段の生活で股関節を動かす機会が少ない人。
長年のデスクワークや車移動が中心の生活を送っていると、股関節の可動域が狭くなり、柔軟性が低下します。
その状態で急に稲刈りや草刈りなどの負荷の大きい動作を行うと、関節や周囲の筋肉に過剰なストレスがかかり痛みを招きます。
また、体重が増加している方も注意が必要です。
特に秋は食欲が増す季節ですが、体重が増えればその分股関節にかかる圧力も増大します。
さらに、過去に腰痛や膝痛を経験している人は無意識にかばう動作をとり、片足重心や前かがみ姿勢を長時間続けやすくなります。
こうした生活習慣と秋の特有の作業が重なることで、股関節痛を訴える人が増えてくるのです。
「年のせい」だけではなく「体の使い方のクセ」と「関節の硬さ」が重なっていることを理解することが大切です。
秋の作業をラクにするためのセルフケアとストレッチ方法
股関節の痛みを予防するには、作業前後のケアが欠かせません。
作業の前にはウォーミングアップとして軽いストレッチを行いましょう。
例えば椅子に座って片膝を胸に抱えるように引き寄せるストレッチは、股関節の柔軟性を高め、前かがみ動作を楽にしてくれます。
仰向けで両膝を立てて左右に倒す運動もおすすめです。骨盤の動きを整え、関節への偏った負担を減らします。
作業中はできるだけ片足重心を避け、両足にバランスよく体重をのせることを意識しましょう。
また、長時間の作業は1時間に1度は立ち上がって軽く体を伸ばす時間を入れると、関節の疲労を防げます。
作業後は股関節を温めることが有効です。お風呂でじんわり温めるのもよいですし、忙しいときは温熱シートを当てるだけでも血流改善につながります。
冷えやすい秋は関節が硬くなりやすいので、温めとストレッチをセットで行うことが痛み予防の鍵です。
まとめ
秋の稲刈りや庭仕事は季節を楽しむ大切な時間ですが、その一方で股関節には普段以上の負担がかかっています。
前かがみ、中腰、片足重心といった動作は痛みの原因になりやすく、そのままにしておくと慢性化してしまいます。
しかし、日常のちょっとした意識や簡単なセルフケアを取り入れるだけで、痛みを大きく減らすことができます。
もし「股関節が重い」「最近歩くのがつらい」と感じている方は、放置せずに専門家に相談することをおすすめします。
フジイ整骨院では、股関節の動きや骨盤のバランスを細かくチェックし、一人ひとりに合わせた改善法をご提案しています。
今年の秋は股関節を守りながら、稲刈りや庭仕事を快適に楽しんでいただけるようサポートしていきたいと考えています。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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