目次
はじめに
こんにちは。たつの市フジイ整骨院院長の藤井です。
前回は座りっぱなしの腰痛にお困りだった患者さんがどんな原因で腰痛になったのか。
その原因と対策についてお話ししました。
今回はその続きです。
長時間座り続ける仕事や日常生活で腰痛に悩む方は非常に多く、特にぎっくり腰の経験がある方は、再発を防ぐためのケアがとても大切になります。
その中でも見落とされがちなのが「腹部の筋力」です。
体の中心を支えるこの筋肉が弱ると、腰への負担が大きくなり、ちょっとした動きでも痛みやトラブルが起こりやすくなってしまいます。
腰を支えるのは背中だけじゃない!?腹部の筋力が腰痛とぎっくり腰に与える影響
長引く腰痛の原因は腹部の筋力不足かも?
腰痛の原因というと、多くの人は腰そのものの筋肉や骨を思い浮かべがちですが、実は「腹部の筋力の弱さ」も大きく関係しています。
腹部の筋肉は、体のバランスを保ち、姿勢を安定させる土台のような存在です。
この土台が弱ると、背中や腰だけで体を支えることになり、結果的に腰への負担が集中しやすくなります。
特に長時間座っていると、股関節が90度以上に曲がり、お腹の奥の筋肉が圧迫されやすくなります。
これが続くと、腹部の筋肉が働きにくくなり、体を支える役割を果たせなくなってしまうのです。
ぎっくり腰と腹部の筋力の関係
ぎっくり腰を経験したことのある方は、そのときの強烈な痛みや動けない苦しさを覚えていると思います。
実はこのぎっくり腰も、腹部の筋肉が弱って腰椎(腰の骨)が安定していないときに起こりやすいのです。
ふとした瞬間のくしゃみ、靴を履こうと前かがみになったとき、洗濯物を持ち上げた瞬間…どれも特別な動作ではありません。
でも、土台が不安定だと、こうした日常の動きが「きっかけ」になってしまいます。
呼吸が浅くなる原因は“腰の奥の固さ”?
ここでもう一つ大事なのが「呼吸」です。
実は、腰の奥にある筋肉(腸腰筋)は、呼吸をするときに動く「横隔膜」とつながっています。
この腸腰筋が硬くなると、横隔膜の動きも制限され、呼吸が浅くなってしまいます。
呼吸は、私たちの体に新鮮な酸素を送り込み、不要なものを外に出す“換気システム”のようなもの。
ところがこのシステムがうまく働かないと、体の中に「残気(つかいおわった空気)」が残り、疲れやすくなったり集中力が続かなくなったりといった不調にもつながります。
腰を守るインナーマッスルを鍛える!腹部の深い筋肉に効かせる3つのおすすめエクササイズ
腹部の筋力を強化することで、腰痛の改善やぎっくり腰の予防につながります。
ここでは日常に取り入れやすい簡単なエクササイズを3つご紹介します。
まず一つ目は「腹部のインナーマッスルを意識する呼吸法」です。
椅子に座って背筋を伸ばし、お腹を軽く引き締めた状態で、鼻から息を吸ってお腹の奥に空気を入れるイメージで行います。
そして口からゆっくりと吐き出しながら、お腹をへこませていきます。
これを1日3セット、1セット10回ほど行うことで、普段なかなか使わない深層筋を目覚めさせることができます。
二つ目は「椅子でできる簡単エクササイズ」。
椅子に深く座り、背筋を伸ばしてお腹に軽く力を入れた状態で、片足ずつ膝を持ち上げて少し伸ばすという動きです。
これも1セット10回、1日3セットを目安に行ってください。デスクワークの合間に行うことで、座って固まりがちな筋肉をほぐす効果もあります。
三つ目は「正しい姿勢を意識すること」。
座るときに背もたれに寄りかかりすぎず、骨盤を立てて座るだけでも、腹部の筋肉が自然に使われるようになります。
クッションを使って骨盤を支えるのも良い方法です。姿勢を正すことが筋トレになる、という感覚を持ってみてください。
ぎっくり腰を防ぐための3つのポイント
筋力の強化だけでなく、ぎっくり腰を防ぐ日常の工夫も大切です。
まず、「体を無理にひねらないこと」。物を持ち上げるときや姿勢を変えるとき、勢いで体をねじると腰への負担が一気に高まります。
膝を曲げて腰をまっすぐ保つ意識を持ちましょう。
次に「冷え対策」。クーラーの風が直接当たる場所では腰が冷えて筋肉がこわばりやすくなります。
寒さを感じたら、腰を温めておくと筋肉の緊張も和らぎます。
そして「こまめな休憩」。長時間同じ姿勢でいると筋肉が固まりやすくなるので、1時間に1回は立ち上がって軽く動くようにしましょう。
まとめと次のステップ
腰痛やぎっくり腰を予防するためには、腹部のインナーマッスルを意識的に使っていくことがとても重要です。
今回ご紹介した呼吸法やエクササイズは、どれも日常生活に取り入れやすいものばかりになっています。
最初は意識しないとできないかもしれませんが、続けていくうちに自然と体が安定してきたのを実感できるはずです。
腰の不調に悩んでいる方は、まず「お腹の奥」を目覚めさせることから始めてみてくださいね。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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