【この記事のまとめ】秋になって目の奥が重い、首や肩がこる、夕方に頭が痛くなる。その原因は、目の使いすぎだけとはかぎりません。近くを見る姿勢が続くと、首や肩だけでなく、肩甲骨や背中まで動きにくくなっていることがあるんです。もんでもすぐ戻ってしまう理由と、当院での考え方をお伝えします。

目次
読書の秋なのに、目も首もつらい|そのつらさ、よくわかります
こんにちは。たつの市フジイ整骨院院長藤井です。
「目の奥が重い」「首のつけ根がずっと重たい」「夕方になると頭が痛くなる」。秋になると、こんなご相談がふえてきます。
暑さが落ちついて、本を読む時間がふえる。動画を見る時間もふえる。仕事では一日中パソコン、休憩にはスマホ。気がつけば、朝から寝るまでずっと近くを見ている。そんな毎日ではないでしょうか。

せっかくの読書の秋なのに、「また頭が痛くなるから」と本を閉じてしまう。楽しみにしていたことを、体のせいであきらめる。それは、思っている以上にさみしいことですよね。
肩をもんでもらっても、すぐ元に戻る。そんな経験をされてきた方も、いらっしゃるかもしれません。
「目が疲れた」だけでは終わらないわけ|首・肩・背中のつながり
眼精疲労(がんせいひろう)という言葉があります。ただ目が疲れるだけでなく、目の重さやかすみ、頭痛、肩こりまでいっしょに出てくる状態のことです。
ここで大事なのは、目を使ったことだけが原因とはかぎらない、ということ。
画面や本を見ているとき、体はどうなっているでしょうか。最初はいい姿勢でも、集中してくると、少しずつ顔が前へ出てきます。肩が内へ入り、背中が丸くなる。
これは、気をつけていない方だけの話ではありません。集中すれば、どなたでも自然とそうなります。
頭は、思っているよりずっと重いものです。それが前に出たままだと、首や肩の筋肉がずっと支え続けることになるんですね。
頭が前に出ている状態って肩も前に出てきますよね。それで背中が丸くなっています。
背中の前には呼吸に大事な「肺」がありますが、丸くなった背中の状態では肺が圧迫されて大きな動きができなくなっているんです。
じゅうぶんな動きができないということは、酸素を取り入れにくいということです。
酸素は栄養を運びますからより疲れている目や肩首の血流が悪くなってしまうんですね。

もうひとつ。画面を見る作業では、目線の位置がほとんど変わりません。体も同じ姿勢のまま。すると、肩甲骨や背中の動きがへっていきます。
目も筋肉で動いているし、目の動きに合わせて首も動きますので動きが減っているとどちらも固まってくるということです。
本来、姿勢は首だけで支えるものではありません。背中や肩甲骨もいっしょに動いて、負担を分けあっています。でも背中がかたまると、そのぶんを首と肩が引き受けることになる。
つまり「目が疲れたから首がこる」という一本道ではないんです。近くを見る姿勢そのものが、首・肩・背中の全体に負担をかけている。そう考えるほうが自然だと思っています。
なぜ、もんでもすぐ戻ってしまうのか

首や肩がこったとき、そこをもみたくなりますよね。実際、もんでいるあいだは楽になります。でも、しばらくすると戻ってしまう。
私の治療経験でお話しすると、こういう方の多くは、首や肩そのものが悪いわけではありません。背中や肩甲骨が動かないぶんを、首と肩が引き受け続けている。そういう状態になっていることが多いんです。
引き受けている側だけをゆるめても、引き受けさせている側が変わらなければ、また同じところが張ってきます。
美容室や理容室で肩を揉んでもらって気持ちいいですが、その後ちょっと重だるいなって感じたことはありませんか?
そうなっている方はすでに他の場所が固くなっている可能性があります。
40代・50代になると、「昔は寝れば取れた肩こりが、最近は残る」と感じる方がふえてきます。仕事でパソコンを使う時間は長いまま、家のこともある。体を休ませる時間が、なかなか取りにくいんですよね。
ただ、原因がひとつということはありません。目の使い方、姿勢、睡眠、体の左右差。いくつかが重なって、首や肩に出てきていることが多いんです。
当院での見立てと施術|つらい首だけを診ない理由

当院では、首がつらいからといって、首だけを強くもむことはしません。
まず確かめるのは、首の動きだけではありません。腕を上げたときに肩がすくまないか。体をひねったときに背中が動いているか。深呼吸をしたときに胸が広がるか、それとも肩が持ち上がるか。座ったときの骨盤の傾きはどうか。
つらい場所と、そこへ負担を集めている場所は、同じとはかぎらない。そう考えているからです。
施術は、動きの小さいところから始めます。まず背中と肩甲骨が動くようにする。そのうえで首まわりを整える。最後にもう一度、首を回していただいて、変化を確かめる。そういう順番ですすめていきます。
つらい首をあとまわしにするので、遠回りに見えるかもしれません。でも、首ががんばっている理由が背中にあるのなら、そこから整えないと、またもどってしまうんですね。
当院では、私ひとりが最初から最後まで診させていただいています。前回とくらべて今日はどこが変わったのか。それを毎回ご本人にも確かめていただく。そうしたやりとりができるのは、ひとりで診ているからこそだと考えています。

こんな頭痛は、すぐにお医者さんへ
ひとつだけ、大事なお願いがあります。頭痛を、なんでも「肩こりのせい」と決めつけないでください。
突然の強い頭痛。今まで経験したことのない頭痛。ろれつが回りにくい。手足に力が入らない。視界がおかしい。こうしたときは、整骨院ではなく、すぐにお医者さんを受診してください。
「いつもの頭痛と、なにかちがう」。そう感じたときは、遠慮なさらずに病院へ行ってくださいね。
よくある質問(Q&A)
Q1. スマホや読書は、やめたほうがいいですか?
やめる必要はありません。仕事でパソコンを使わないわけにはいきませんし、読書や動画は生活の楽しみですよね。大事なのは、同じ姿勢を長く続けないこと。30分から1時間ほど見たら、一度立って遠くを見る。肩を軽く回す。数歩あるく。それだけでも、体は同じ位置から解放されます。
Q2. 目の疲れなのに、なぜ背中まで診るのですか?
首・肩甲骨・背中は、つながって動いているからです。背中が動かないぶんを、首と肩が引き受けていることがあります。つらいのは首でも、負担が生まれているのは背中。そういうケースがあるんです。
Q3. 蒸しタオルで目を温めるのは、効きますか?
気持ちよく感じる方は多いので、やっていただいてかまいません。ただ、それで一時的に楽になっても、姿勢のほうが変わらなければ、また同じようにつらくなってくることがあります。目を休めることと、体を動かすこと。両方あるといいですね。
まとめ|好きなことを、あきらめずにすむように
秋の目の疲れと肩こり。その背景には、近くを見る姿勢が長く続いたことで、肩甲骨や背中まで動きにくくなっていることがあります。
「肩をもんでもすぐ戻る」「夕方になるほど頭が重い」。そんな方は、首だけでなく、背中や肩甲骨のほうも一度みてみるといいかもしれません。
読書の秋を「また頭が痛くなるから」とあきらめてしまうのは、もったいないことです。好きなことを我慢するのではなく、楽しんでも疲れにくい体をつくっていく。そのお手伝いができたらと思っています。
🖊️ この記事を書いた人
氏名:藤井 敦志(ふじい あつし)

資格:柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師
兵庫県たつの市でフジイ整骨院を開業して20年以上になります。骨・筋肉・関節の専門家である柔道整復師と、鍼灸師の国家資格を持ち、体の痛みや不調を幅広く診ています。自費専門・完全予約制のため、お一人おひとりの状態をじっくり確認しながら治療を行っています。
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