(春になると腰痛や肩こりが悪化するのはなぜ?|たつの市整骨院が教える新生活の体の守り方)

【この記事の結論】

 

春の新生活で増える腰痛・肩こりは、環境の変化による交感神経の緊張と、デスクワーク増加による姿勢の偏りが重なって起こることが多い。

体全体のバランスを整えることが改善への近道です。

・新しい環境への適応で交感神経が優位になり、筋肉が緊張しやすくなる
・呼吸が浅くなると酸素不足になり、疲労が抜けにくくなる
・デスクワークで背中が丸まり首が前に出る姿勢が続くと首・肩・腰に負担が集中する
・腰や肩だけでなく、股関節・背中の柔軟性を含めた体全体の見立てが大切
・吸う5秒・吐く10秒の深呼吸を続けることで副交感神経が働き、体の緊張がゆるみやすくなる

監修:藤井 敦志(柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師)
フジイ整骨院(兵庫県たつの市)

はじめに

 

当院で日々体を見ていると、春は腰痛や肩こりの相談が増える時期だと感じます。

 

今回は、春になると増える「特別なことをしていないのに腰や肩がつらくなる」というお悩みについてお話しします。

重い物を持ったわけでも、激しい運動をしたわけでもない。

 

それでも「朝起きたら腰が重い」「座っているだけで肩がしんどい」という状態が続く。

 

理由がはっきりしないだけに、不安に感じやすいのがこの時期の特徴です。

ちょうど先日も、40代の女性患者さんがこのようなお悩みで来院されました。

 

 

 

 

 

事例紹介|40代女性Kさん デスクワーク増加で腰痛と肩こりが悪化したケース

 

 

 

来院されたのは40代前半の女性、Kさんです。

 

これまで販売の仕事をされていて、立っている時間が長い生活を送っていました。

 

ところが春からパソコン作業が中心の業務に変わったそうです。

 

1日の大半を椅子に座って過ごすようになり、最初は「慣れないから疲れているだけ」と思っていたそうですが、徐々に腰に重だるさを感じるようになりました。

特に夕方になると腰が固まるような感覚があり、立ち上がる時に体が伸びにくい状態が続いていました。

 

さらに数週間が過ぎた頃から、肩や首の重さも気になるようになり、「仕事が終わる頃には頭がぼんやりする感じがする」と話されていました。

 

 

もともと肩こりは感じることがあったそうですが、ここまで強く感じるのは初めてとのことでした。

 

座っている姿勢を確認すると、背中が丸くなり、首が前に出る姿勢になっていました。

 

本人としては普通に座っているつもりでも、長時間同じ姿勢が続くことで体の一部に負担が集中している状態でした。

 

Kさんは「立っている仕事の時は腰がしんどいとは思わなかったけど、座っている方がこんなに負担がかかるとは思っていなかった」と話されていました。

 

また、新しい仕事に慣れるまで気を遣うことが多く、帰宅後も疲れが抜けにくい状態が続いていたそうです。

 

 

睡眠時間は確保しているつもりでも、朝起きた時に体がすっきりしない感覚があり、日中も姿勢が気になるようになっていたとのことでした。

 

このように、新生活の変化がきっかけとなり、体のバランスが崩れてしまうケースは少なくありません。

 

 

新生活に多い体の変化|環境の変化が緊張を生みやすい理由

 

4月・5月というのは、治療の現場から見ていると、姿勢の問題よりも「神経の疲れ」が体に出やすい時期だと感じます。

新しい環境に入ると、人は無意識のうちに周囲に気を配り続けます。

 

新しい顔ぶれ、慣れない仕事の流れ、暗黙のルール。

 

これらを読み取ろうとするだけで、脳は休まなく動き続けます。

 

 

この状態が続くと、体の中では「交感神経(こうかんしんけい)」という、緊張・興奮を司る神経が優位になりやすくなります。

 

交感神経が優位な状態というのは、わかりやすく言うと「体がいつでも動けるよう、ずっと構えている状態」です。

 

筋肉は無意識に力が入り続け、呼吸は浅くなります。

 

ストレスや緊張を感じているとき、呼吸は浅くなりやすく、それによって体に取り込める酸素の量が減ります。

 

呼吸が浅くなると筋肉への酸素の供給が落ち、交感神経の働きが高まった状態が続くと血流が悪くなり、疲労物質が蓄積しやすくなります。

 

これが、「何もしていないのに肩が重い」「朝から体がだるい」という状態につながっていきます。

 

実際に体を触ってみると、この時期の患者さんの肩や首まわりは、スポーツをしたわけでもないのにパンパンに張っていることが多いです。

 

筋肉が硬くなっているのは、使いすぎではなく、ずっと「緊張しっぱなし」になっているからです。

 

自律神経は女性ホルモンの分泌にも関係しているため、女性のほうがバランスを崩しやすいとも言われています。

 

 

30〜40代の女性に春の不調が多い背景には、こうした体の仕組みも関係していると考えています。

 

 

 

 

 

フジイ整骨院での見立て|痛い場所だけを追わない体の整え方

 

 

 

Kさんのようなケースでは、腰や肩だけを個別に施術するのではなく、体全体のバランスを見ることが大切になります。

 

実際に確認すると、腰だけでなく股関節の動きや背中の柔軟性にも偏りが見られました。

 

デスクワークが増えると、どうしても体の前側に負担が集まりやすくなります。

 

背中が丸くなり、胸が閉じる姿勢が続くと、呼吸が浅くなりやすく、体が緊張しやすい状態になります。

当院ではまず、体の緊張がどこに集中しているかを確認し、無理のない範囲で整えていきます。

 

痛い場所だけに刺激を加えるのではなく、関連して負担がかかっている部分を含めて調整することで、体が自然に動きやすい状態を目指します。

 

体のバランスが整ってくると、座っている時の姿勢も楽になりやすくなります。

 

Kさんの場合も、施術後に「背中が伸びやすくなった感じがする」「座っていても楽に感じる」と話されていました。

 

体の変化は一度で大きく変わるものではありませんが、負担のかかり方が変わることで日常生活が過ごしやすくなることがあります。

 

 

また、日常生活で気をつけるポイントもお伝えしました。

 

例えば長時間同じ姿勢を続けないこと、時々立ち上がって体を動かすこと、深呼吸を意識することなどです。

 

特別な運動をしなくても、少し意識を変えるだけで体への負担が減ることがあります。

 

深呼吸でこんな効果が

 

深呼吸のやり方はシンプルで、鼻から5秒かけてゆっくり吸い、口から10秒かけてゆっくり吐くだけです。

 

吐く時間を吸う時間の2倍にすることがポイントです。

 

深呼吸をすると、体の中では次のような変化が順番に起きています。

まず、ゆっくり息を吐くことで副交感神経(ふくこうかんしんけい)が刺激されます。副交感神経とは、体を「休む・回復する」モードに切り替える神経です。

 

副交感神経が働き出すと、その力みが少しずつ抜けていきます。

 

そして、血の巡りが改善されます。筋肉の緊張がゆるむと血管も広がりやすくなり、酸素や栄養が体のすみずみまで届きやすくなります。

 

疲れが抜けにくかった体が、少しずつ回復しやすい状態に変わっていきます。

 

特別な道具も時間も必要ありません。仕事の合間、昼休み、寝る前の1〜2分。続けることで、体が「緊張しっぱなし」の状態から抜け出しやすくなります。

 

 

 

まとめ

 

 

 

春の新生活で起こる腰痛や肩こりは、特別な原因がなくても起こることがあります。

 

生活環境が変わることで体は無意識に緊張しやすくなり、その状態が続くことで負担が積み重なります。

 

特にデスクワークが増えた方は、同じ姿勢が続くことで体の一部に負担が集中しやすくなります。

腰や肩に違和感を感じるのは、体が「少し休ませてほしい」「姿勢を変えてほしい」と伝えているサインとも考えられます。

 

無理に我慢し続けるのではなく、早めに体の状態を見直すことで負担を減らしやすくなります。

 

新生活は忙しくなりやすい時期ですが、体の変化にも目を向けておくことで、より快適に過ごしやすくなります。

 

腰痛や肩こりが続いている場合は、体のバランスが崩れている可能性もあります。

 

体の状態を整えることで、日常生活の動きやすさも変わってきます。

 

新しい生活を無理なく続けるためにも、体からのサインを見逃さないようにすることが大切です。

 

体の不調は突然起こるように感じても、振り返ってみると少しずつ積み重なっていることが多くあります。

 

早めに気づいて対応することで、長引く不調を防ぎやすくなります。

 

新生活を気持ちよくスタートするためにも、体の状態を整えておくことはとても大切です。

 

 

 

 

 

《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》

 

【よくある質問】

Q1. 何もしていないのに腰や肩が痛くなるのはなぜですか?

A. 特別な動作をしなくても、新しい環境への適応で体が無意識に緊張し続けることが原因のひとつです。交感神経が優位な状態が続くと筋肉が硬くなり、血流が悪くなります。その結果、「何もしていないのに重だるい」という状態が起こりやすくなります。

Q2. デスクワークに変わってから腰が重くなりました。立ち仕事より座り仕事のほうが体に悪いのですか?

A. 立ち仕事と座り仕事はどちらも負担の種類が違います。座り仕事は同じ姿勢が長時間続くため、腰まわりや股関節の筋肉が動く機会が減り、特定の部位に負担が集中しやすくなります。「慣れないから疲れているだけ」と放置すると、徐々に症状が強くなることがあるため、早めに体の状態を確認することをおすすめします。

Q3. 深呼吸で本当に肩こりや腰痛が改善されますか?

A. 深呼吸そのものが直接、腰痛や肩こりを治すわけではありません。ただ、ゆっくり息を吐くことで副交感神経が刺激され、筋肉の緊張がゆるみやすくなります。血流が改善されることで疲労物質も流れやすくなるため、体を回復しやすい状態に整えるという点では効果が期待できます。「吸う5秒・吐く10秒」を1日数回、続けることがポイントです。

Q4. 病院と整骨院、どちらに行けばいいですか?

A. 転倒やぶつけたなど、明らかなケガの原因がある場合や、しびれ・激しい痛みがある場合はまず整形外科などの病院を受診してください。一方、「原因がはっきりしない」「じわじわ続く重だるさ」「姿勢や生活習慣から来ていそう」という場合は、整骨院での体のバランスの見立てが合っていることが多いです。両方を上手に使い分けることが大切です。

Q5. 春の不調は放っておけば自然に治りますか?

A. 環境に慣れてくると自然におさまるケースもありますが、体の緊張や姿勢の偏りがそのまま残ってしまうことも少なくありません。慢性化すると回復に時間がかかりやすくなるため、「おかしいな」と感じた早い段階で体の状態を確認しておくことをおすすめします。

【この記事を書いた人】

氏名:藤井 敦志(ふじい あつし)資格:柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師


兵庫県たつの市でフジイ整骨院を開業して20年以上になります。

骨・筋肉・関節の専門家である柔道整復師と、鍼灸師の国家資格を持ち、体の痛みや不調を幅広く診ています。

自費専門・完全予約制のため、お一人おひとりの状態をじっくり確認しながら治療を行っています。

 

《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》

 

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