目次
はじめに
みなさん、こんにちは。フジイ整骨院の院長の藤井です。
冷え性の方は、手足が冷たくなりやすいことは実感されていると思います。
しかし、実は冷え性は腰痛とも深い関係があるのです。
冷え性は単なる温度の問題ではありません。体の中を流れる血液の循環が悪くなることで、筋肉や関節に様々な影響を及ぼします。
特に腰は体の中心にあり、多くの筋肉や神経が集まっている場所なので、冷えの影響を受けやすいのです。
なぜ冷え性は腰痛を引き起こすのか?血行不良から始まる痛みの仕組み
冷え性が腰痛を引き起こす仕組みは、とても単純です。体が冷えると、筋肉や血管が縮こまって硬くなります。
これは、体温を逃がさないようにする体の自然な反応です。
しかし、この状態が続くと、血液の流れが悪くなり、筋肉に十分な酸素や栄養が届かなくなります。
さらに、血流が悪くなると、筋肉の中に疲労物質がたまりやすくなります。
これが腰の張りや痛みの原因となるのです。また、冷えで硬くなった筋肉は、周りの血管を圧迫してさらに血流を悪くしてしまい、悪循環に陥ります。
冷え性による腰痛の特徴的な症状として、以下のようなものがあります。
朝方の症状:朝起きた時に腰が特に重く感じる、動き出しが辛い。これは夜間の血行低下が原因です。
天候による変化:寒い日や雨の日に症状が悪化する。気圧の変化と気温低下が影響します。
姿勢による痛み:同じ姿勢を続けると痛みが出る。血行不良が悪化するためです。
冷え性腰痛の簡単セルフチェック法と毎日続けたい改善習慣の基礎知識
冷え性による腰痛には、いくつかの特徴的なサインがあります。
朝起きた時に腰が重く感じる、お風呂に入ると一時的に楽になる、夏でも冷房の効いた部屋で長時間過ごすと腰が痛くなる、などです。
また、お腹を触ると冷たく感じる、平均体温が36度以下である、足先が特に冷たい、などの症状がある場合は、冷え性による腰痛の可能性が高いと考えられます。
これらの症状は、体全体の血行が悪くなっているサインです。生活習慣も重要な要素です。
デスクワークが多い、運動不足、冷たい飲み物の過剰摂取、薄着習慣、冷たい床に直接座る習慣などが、冷え性を悪化させる原因となります。
つらい冷え性腰痛を解消!体を温める生活習慣と効果的なセルフケア
冷え性による腰痛を改善するには、体を温めて血行を良くすることが大切です。以下に、効果的な方法をご紹介します。
入浴方法の工夫
入浴は最も効果的な温め方の一つです。40度前後のお湯に20分程度つかることで、体の芯まで温まります。
ただし、42度以上の熱いお湯は逆効果になる可能性があるので注意しましょう。
また、半身浴も効果的です。38度程度のぬるめのお湯に15分ほどつかることで、自律神経のバランスを整えることができます。
食事による改善
体を内側から温める食材を積極的に取り入れましょう。生姜、にんにく、ねぎ、唐辛子などの香辛料や、根菜類は体を温める効果があります。
また、良質なタンパク質や食物繊維も血行を改善する働きがあります。
運動とストレッチ
以下の5つの簡単なストレッチも効果的です。
腰回しストレッチ
立った状態で、両手を腰に当てて大きく円を描くように回します。ゆっくりと10回ずつ時計回り、反時計回りに行います。
これは腰周りの血行を促進し、筋肉をほぐす効果があります。
猫背伸びストレッチ
四つん這いになり、背中を丸めたり反らしたりを交互に行います。各10回ずつ行います。背骨の柔軟性を高め、周辺の筋肉をリラックスさせます。
ひざ抱えストレッチ
仰向けに寝て、片方の膝を胸に抱え込みます。20秒キープして左右交互に3回ずつ行います。腰の筋肉を伸ばし、血行を促進します。
腰ひねりストレッチ
仰向けに寝て、膝を立てた状態から片側にゆっくり倒します。20秒ずつ左右交互に行います。腰の筋肉をゆっくりと伸ばすことで、血行を改善します。
足上げストレッチ
壁に足を上げかけて寝そべり、腰を伸ばします。各脚30秒ずつ行います。下半身の血行を促進し、腰の筋肉をリラックスさせます。
日常生活での工夫
冷えを防ぐための日常的な工夫も重要です。腹巻やレッグウォーマーの使用、重ね着による保温、座布団やクッションの活用など、できることから始めましょう。
また、定期的な運動習慣を身につけることで、基礎代謝を上げ、血行を改善することができます。
まとめ
冷え性による腰痛は、適切なケアを続けることで必ず改善できます。
大切なのは、一時的な対処だけでなく、日常生活の中で継続的に体を温める習慣を作ることです。
入浴やストレッチは毎日の習慣にしましょう。また、冷たい床に直接座ることを避けたり、薄着をしすぎないようにするなど、日常生活での冷えにも注意を払うことが大切です。
食事面では、温かい食事を心がけ、体を温める食材を積極的に取り入れましょう。
また、適度な運動を継続することで、基礎代謝を上げ、血行を改善することができます。
これらの対策を続けることで、冷え性も腰痛も徐々に改善していきます。
ただし、強い痛みが続く場合や、日常生活に支障をきたす場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》