【この記事のまとめ】階段を降りる時に膝がガクッとなる、抜けそうで怖い。50代・60代に増えているこの不安定感は、膝そのものより、股関節の硬さや太もも・お尻の筋力低下が背景にあることが多いんです。膝だけを揉んでも変わりにくく、股関節・骨盤・歩き方まで含めて確認することが大切。この記事では原因のメカニズムと、たつの市フジイ整骨院での見立て・改善の考え方をお伝えします。
目次
はじめに|「階段を降りる時に膝がガクッとなる」という相談が最近ぐっと増えています
こんにちは。たつの市フジイ整骨院 院長の藤井です。 最近、こういった相談が増えているんです。 「階段を降りる時に膝がガクッとなる」「膝が抜けそうで怖い」という症状です。 痛いというより、不安定。踏ん張れない感じ——そんな言い方をされる方が、本当によくいらっしゃいます。特に50代・60代の方に多いですね。 はじめは「少し疲れているだけかな」と思っていたものが、だんだん階段を降りるのが怖くなって、気づけば外出そのものが減ってしまう。そういう方も少なくないんですよね。
膝に違和感があると、多くの方は「軟骨が減ったのかな」「年齢のせいかな」と考えます。もちろん加齢の影響もあります。でも実際には、”膝だけ”が原因とは限らないんです。
この記事では、その理由と当院での考え方をお話ししますね。
なぜ「階段を降りる時」に膝がガクッとなりやすいのか|下りで負担が集中する理由
階段を降りる動作は、平地を歩く時よりずっと大きな負担が膝にかかります。 体重を支えながら、ゆっくり体を下ろしていく。この時にブレーキ役をしているのが、太ももの筋肉や股関節の安定性なんです。 ところが、この部分がうまく働かなくなると、膝だけで踏ん張る状態になってしまう。だから「ガクッと抜けそう」「膝が頼りない」という感覚が出やすくなるんですよね。 また50代以降は、昔のケガや運動不足、痛みをかばう歩き方の影響も積み重なりやすい年代です。 「昔より歩く量が減った」「階段を避けるようになった」という方ほど、筋力低下と動きの偏りが進みやすくなります。 実際に体を診てみると、「膝より股関節の方が硬い」「太ももの筋力がかなり落ちていた」というケースが本当に多いんです。事例紹介|60代女性Kさん 階段で膝がガクッとなる不安が強くなったケース
今回ご紹介するのは60代前半の女性、Kさんです。 普段はご主人と二人暮らしで、家事を中心に過ごされていました。 以前から右膝に違和感はあったそうですが、「歩けているから大丈夫」とそこまで気にしていなかったとのことでした。 ところがここ数ヶ月で、「階段を降りる時に膝が抜けそうになる感じ」が強くなってきたそうです。 特に朝や疲れている夕方に症状が出やすく、「ガクッとなりそうで怖いから手すりを持つようになった」と話されていました。
さらに最近は、スーパーの買い物でも長く歩くと太ももが疲れやすくなって、散歩の距離も短くなっていたそうです。
病院では「年齢的な変形もある」「膝の軟骨が減っている」と説明を受けたそうなんですが、「でも膝だけが悪い感じがしない」という違和感を持って来院されました。
体を確認してわかったこと──「膝より、お尻と股関節の方が硬かった」
体を確認すると、右膝だけでなく、右の股関節の動きがかなり小さくなっていました。 さらに、太ももの前側の筋肉がうまく使えておらず、立ち上がる時も腰と膝で頑張るような動きになっていたんです。 また歩く時に右足を少し外へ開く癖もあって、膝の内側へ負担が集中しやすい状態でした。 印象的だったのが、「膝そのものより、お尻と股関節の方が硬かった」ことです。 股関節は歩行や階段動作の土台になる部分です。ここが硬くなると、本来股関節で吸収するはずの負担を膝が代わりに支えることになってしまう。 Kさんも「膝ばかり気にしていたけど、お尻がこんなに硬いとは思わなかった」と驚かれていました。 この年代でよく起きるのが、「膝が悪いから動かない」→「筋力が落ちる」→「さらに膝が不安定になる」という悪循環です。 特に女性は50代以降、筋力低下が進みやすいため、股関節や太ももの機能低下が膝へ影響しやすくなるんですよね。
50代・60代に多い膝の不安定感|股関節と太ももの筋力低下が引き起こすメカニズム
階段を降りる時、人の体には平地歩行よりずっと大きな負担がかかっています。 特に重要なのが、股関節・太ももの筋肉・お尻の筋肉です。 階段を降りる時には「体を支えながらゆっくり下ろす」という動きが必要になります。 この時、太ももの筋肉がブレーキの役割をしているんですね。 でも筋力が低下すると、そのブレーキが効きにくくなります。すると膝だけで体重を受け止める状態になってしまうから、「抜けそう」「踏ん張れない」という感覚が出やすくなるんですよね。
また股関節の動きが悪い方もとても多いです。股関節は本来、歩行や階段動作の衝撃を分散してくれる場所。
ところが長時間座る生活や運動不足が続くと、股関節周囲が硬くなってしまう。すると体重移動がうまくいかなくなって、膝への負担が増えてしまうんですよね。
さらにこの年代では、昔の捻挫や腰痛の影響が残っていることも少なくありません。
過去の痛みをかばった歩き方が癖として残って、無意識に片側へ負担をかけ続けているケースもあります。
「膝が悪いと思っていたけど、原因は股関節や歩き方だった」という方、実際には非常に多いんです。
「散歩を減らした」「階段を避けるようになった」が招く筋力低下
最近は、散歩不足・階段を避ける生活・車移動中心といった生活習慣によって、下半身の筋力低下が進みやすくなっています。 歩く量が減ると筋力は少しずつ落ちていきます。 でも多くの方は、その変化を急には感じません。そしてある日突然、「階段が怖い」「膝が抜けそう」という形で表面化してくる。そういうパターンなんです。フジイ整骨院で行った見立てと施術|膝だけを見ない理由
Kさんの場合も、膝だけに問題があるというより、「股関節と太ももの機能低下によって膝へ負担が集中している状態」と私は判断しました。 だから当院では、痛い膝を強く押したり膝だけを施術するのではなく、まず体全体の動きを確認するところから始めました。特に確認したのは、股関節の可動域、骨盤の傾き、太ももの筋力、お尻の筋肉の働き、歩き方の左右差です。
体は一部分だけで動いているわけじゃないんですよね。
股関節が硬ければ膝が頑張ります。太ももの筋力が弱ければ膝で踏ん張ります。つまり「膝が痛い=膝だけが悪い」とは限らないんです。
当院では、痛みのある場所だけを見るのではなく、「なぜそこへ負担が集中したのか」を確認しながら施術を進めていきます。
Kさんにはまず、股関節と骨盤周囲の動きを整えて、太ももが使いやすい状態を作っていきました。また、階段の降り方や立ち上がり動作も確認して、日常生活で膝だけに負担が集中しにくい体の使い方もお伝えしました。
施術後、Kさんは「階段を降りる時の怖さが少し減った」と話されていました。「膝より股関節が軽い感じがする」という感想も印象的でしたね。
開業してからたくさんの膝のお悩みを診てきましたが、”膝だけを見続けても変わらないケース”が本当に多いんです。だからこそ、股関節・骨盤・歩き方まで含めて確認することを大切にしています。
まとめ|階段での不安感を繰り返さないために
階段で膝が抜けそうになる感覚は、膝だけの問題ではなくて、股関節の硬さや太ももの筋力低下、歩き方の偏りが関係していることが多いんです。 特に50代・60代は、運動量の低下・筋力の低下・過去の痛みの影響・長年の歩き方の癖、こうしたものが積み重なりやすい年代です。だから「膝だけを揉む」「痛み止めだけで様子を見る」だけでは、根本的な改善につながりにくいこともある。
こんな状態が続いていませんか?
階段を降りる時が怖い。膝がガクッとなる。歩くと太ももが疲れる。膝をかばっていたら腰まで痛くなってきた。
そういう方なら、Kさんと同じような状況にある可能性があります。
膝だけでなく、股関節や歩き方まで含めて確認してみてほしいんです。体全体のバランスが変わることで、「歩くのが怖い」という感覚が変わってくることが多いですから。
無理を我慢し続ける前に、早めに体の状態を見直してみてくださいね。
よくある質問(Q&A)
Q1. 階段を降りる時だけ膝がガクッとなるのはなぜですか?
階段の下りは、体重を支えながらゆっくり体を下ろすため、平地より膝への負担が大きくなります。太ももの筋肉がブレーキの役割をしていますが、その力が落ちると膝だけで踏ん張ることになり、「抜けそう」という感覚が出やすくなります。下りだけつらい方は、筋力や股関節の働きが関係していることが多いです。Q2. 膝が抜けそうな感じは、放っておいても大丈夫ですか?
痛みが軽いと様子を見がちですが、不安定感があると動くのが怖くなり、歩く量が減って筋力がさらに落ちる悪循環に入りやすくなります。日常生活に不安を感じる段階であれば、早めに体の状態を確認しておくことをおすすめします。Q3. 病院で「軟骨が減っている」と言われました。整骨院でもできることはありますか?
加齢による変化がある場合でも、股関節の硬さや太もも・お尻の筋力低下といった、膝に負担を集めている要因にアプローチできることがあります。当院では画像で判断するのではなく、体の動きや筋肉の使い方を確認し、膝への負担を減らす方向で施術と体の使い方の提案を行っています。Q4. 自宅でできる対策はありますか?
階段を避けすぎると筋力低下が進むため、手すりを使いながら無理のない範囲で体を動かすことが大切です。ただし、痛みや不安定感が強い時に自己流で頑張ると逆効果になることもあります。まずは今の状態がどの段階かを確認してから、その方に合った動かし方を知るのが安全です。Q5. なぜ膝が痛いのに、股関節やお尻を施術するのですか?
股関節は歩行や階段動作の土台になる部分で、ここが硬いと本来股関節で吸収するはずの負担を膝が肩代わりしてしまいます。事例のKさんも、膝よりお尻と股関節の方が硬い状態でした。膝だけを診ても変わりにくいケースが多いため、当院では負担が集中した”原因の場所”まで含めて確認します。🖊️ この記事を書いた人
氏名:藤井 敦志(ふじい あつし)
資格:柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師
兵庫県たつの市でフジイ整骨院を開業して20年以上になります。骨・筋肉・関節の専門家である柔道整復師と、鍼灸師の国家資格を持ち、体の痛みや不調を幅広く診ています。自費専門・完全予約制のため、お一人おひとりの状態をじっくり確認しながら治療を行っています。

