目次
【この記事のまとめ】
潮干狩りのあとに腰痛が出るのは、腰だけが原因とは限りません。
長時間の中腰姿勢・砂地での不安定な歩行・股関節の硬さが重なり、腰に負担が集まるケースが多くみられます。
翌朝から痛みが出る場合も、体がその場で頑張っていたサインです。
「重い物を持っていないのになぜ?」と感じた方は、腰以外のつながりも確認することが大切です。
はじめに
みなさん、こんにちは。
たつの市のフジイ整骨院、院長の藤井です。
春から初夏にかけて、家族や友人と潮干狩りに出かける方も多いと思います。
海辺で過ごす時間は気持ちよく、貝を見つけるとつい夢中になりますよね。
ところが、潮干狩りのあとに「腰が重い」「立ち上がる時に痛い」「翌朝になって腰が固まったように感じる」と相談される方がおられます。
50代の患者さんはこう言われました。
この言葉は、とても自然な反応だと思います。
潮干狩りはスポーツのように激しく動くわけではありません。
だからこそ、腰痛が出ると「何が悪かったのか分からない」と不安になりやすいのです。
今回は、潮干狩りのあとに腰痛が出た方のケースをもとに、なぜ腰が痛くなったのか、自宅でどう対処すればよいのかをお伝えします。
潮干狩りのあとに腰痛が出た50代女性のケース
以前、50代の女性が「潮干狩りに行った次の日から腰が痛い」と来院されました。
その方は、ご家族と一緒に海へ行き、最初は少しだけのつもりだったそうです。
ところが、貝が見つかり始めると楽しくなり、気づけば1時間半ほど中腰の姿勢で砂を掘っていたとのことでした。
帰ってきた日は少し腰が重い程度だったそうです。
ところが翌朝、布団から起き上がる時に腰が伸びにくくなり、台所で前かがみになるのもつらくなっていました。
患者さんは最初、「昨日ちょっと無理しただけだから、寝たら治ると思った」と判断されたそうです。
ところが2日たってもすっきりせず、3日目には立ち上がる時に腰をかばうようになったため、来院されました。
このようなケースでは、痛みが出た場所だけを見ると「腰を痛めた」と考えがちです。
もちろん腰には負担がかかっています。
しかし、私の見立てでは、この方の場合は腰だけが原因ではありませんでした。
私の見立てでは、原因は腰だけではありませんでした
潮干狩りで腰痛が出やすい理由は、長時間の中腰姿勢にあります。
貝を探す時、人は自然と体を前に倒します。
前に倒れた体を支えるために、腰まわりはずっと働き続けます。
たとえるなら、軽い荷物でも腕を前に伸ばしたまま何十分も持ち続けると疲れてくるのと同じです。
潮干狩りでは、その状態で熊手を使い、砂を掘り、貝を拾います。
しかも足元は砂地です。普通の地面と違って足が沈みやすく、体が安定しにくくなります。
この方の体を確認すると、腰だけでなく、お尻、太もも、足の付け根まわりにも強い張りがありました。
特に立ち上がる時に、股関節がうまく動かず、その分を腰で無理に起こしているように見えました。
検査を続けていくと、お尻の外側(中臀筋のあたり)を押すと、患者さんが思わず『そこ、すごく痛い』と言われました。
ご本人は腰だと思っていたのに、実際に敏感だったのはお尻の奥だったのです。
患者さんは「腰が悪いと思っていたけど、足の付け根も関係しているんですね」と驚かれていました。
私がこう判断した理由は、前かがみの時だけでなく、しゃがんだ姿勢から立ち上がる時にも痛みが出ていたからです。
もし腰だけの問題であれば、腰の動きだけで説明できることもあります。
しかしこの方の場合、しゃがんで立ち上がる動作でも、横向きに寝て足を上げる動作でも痛みが出ていた。
これは股関節と腰が連動して固まっているサインです。
砂地を歩いた疲れ、しゃがみ姿勢、股関節の硬さが重なって、最終的に腰に負担が集まっていたと考えました。
つまり、「潮干狩りに行っただけで腰を痛めた」のではなく、普段あまりしない姿勢を長く続けたことで、体全体が頑張りすぎていたのです。
自宅でできる対策と、やってはいけないこと
潮干狩りのあとに腰が痛くなった時、まず大切なのは「無理に伸ばしすぎないこと」です。
腰が重いと、つい前屈をしたり、腰を強くひねったりしたくなる方がいます。
もちろん軽く動かして楽になる場合もありますが、痛みが強い時に勢いよく伸ばすと、かえってつらくなることがあります。
まずは楽な姿勢を見つけてください。
椅子に座る時は、浅く腰かけるよりも、少し深めに座って足の裏を床につけると体が安定しやすくなります。
寝る時は、仰向けで膝の下にクッションを入れると腰が楽に感じる方もいます。
少し動けるようであれば、お尻まわりをやさしく伸ばしてみてください。
仰向けに寝て、片方の足首を反対の膝の上に乗せます。
そのまま太ももをゆっくり胸の方へ近づけ、お尻の奥が気持ちよく伸びるところで20秒ほど止めます。
足の付け根がつまる感じがある方は、片膝立ちの姿勢で股関節の前側を軽く伸ばすのもよいです。
この時、腰を反らしすぎないようにしてください。
伸ばす場所は腰ではなく、足の付け根の前側です。
患者さんにも最初から強い運動はすすめませんでした。
まずは痛みが出ない範囲で休むこと、お尻と股関節をやさしく動かすことから始めてもらいました。
ただし、足にしびれが出る、痛みが日に日に強くなる、じっとしていても痛い、転倒や強い衝撃があったという場合は、
自己判断で様子を見すぎないことも大切です。その場合は、早めに医療機関で確認してください。
施術後の患者さんの言葉とは
最初の施術で体のバランスを整えてからお尻と股関節の張りをほぐすと、帰り際に『来た時より立ち上がりが楽になった気がします』と言っていただけました。
2回目にはほぼ日常動作で痛みが出なくなっていました。
診ていて感じたのは、この方の『気づき』の早さでした。
重い物を持ったわけでもないのに、という戸惑いはありながらも、『これはいつもの疲れとは違う』と判断して来院してくださった。
その判断は正しかったと思います。体が出しているサインを、ご自身でちゃんと受け取っておられたのです。
まとめ
いかがでしたか?
潮干狩りのあとの腰痛は、重い物を持ったから起こるとは限りません。
長時間の中腰姿勢、しゃがみ姿勢、砂地での移動、荷物の持ち運び。
こうした小さな負担が重なることで、腰に痛みが出ることがあります。
特に「その日は大丈夫だったのに、翌朝から痛くなった」という場合、体はその場では頑張ってくれていたのかもしれません。
楽しい時間ほど、痛みや疲れに気づきにくいものです。
フジイ整骨院では、腰が痛いから腰だけを見るのではなく、前かがみで痛いのか、
立ち上がる時に痛いのか、歩くと楽になるのか、股関節や足元に負担が残っていないかも確認します。
「潮干狩りに行っただけなのに、こんなに腰が痛くなるなんて」と不安になった方も、
体に起きていることを一つずつ見ていくと、原因が見えてくることがあります。
たつの市周辺で、潮干狩りのあとから腰痛が続いている方、前かがみや立ち上がりで腰がつらい方は、一度ご相談ください。
腰だけでなく体全体のつながりを見ながら、今のつらさに合わせた方法を一緒に考えていきます。
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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