(朝起きたら突然「右肩が上がらない」|60代男性Sさんの右肩痛と腕の痛みの実例)

【この記事の要約】

朝起きたら突然肩が上がらなくなる症状は、肩だけが原因とは限りません。肩甲骨・首・背中の連動が乱れることで痛みが起きるケースが多く、痛い場所だけをほぐしても改善しにくいのが特徴です。

  • 突然の肩の痛みは、長年の負担が積み重なって起きることが多い
  • 過去のケガや左右のバランスの崩れが原因に関わっていることがある
  • 肩甲骨の動きを整えると、腕・首・背中への負担が同時に軽減される
  • 痛みが夜間にも続く場合は、早めに状態を確認することが回復を早める

はじめに

 

 

整骨院で患者さんからよく相談される症状の一つに「朝起きたら突然肩が上がらなくなった」というものがあります。

 

前日までは普通に生活していたのに、朝になって腕を上げようとすると痛みが出る、服を着る動作がつらい、髪を触るのも難しいという状態になることがあります。

多くの方は「五十肩になったのではないか」「寝違えたのではないか」と考えます。

 

しかし実際には、肩の中だけで問題が起きているケースはそれほど多くありません。

 

人の体は首、背中、肩甲骨、腕などが連動して動いています。

 

そのため一つの場所に負担が集中すると、別の場所に痛みとして現れることがあります。

 

特に50代後半から60代になると、長年の生活習慣や仕事の負担、過去のケガなどが体に残りやすくなり、それがある日突然症状として表れることがあります。

 

整骨院の現場では「昨日まで大丈夫だったのに、朝急に痛くなった」という相談は決して珍しいものではありません。

 

 

 

事例紹介|60代男性Sさんに起きた突然の右肩の痛み

 

 

 

今回ご紹介するのは60代前半の男性Sさんです。Sさんは定年まであと2年という時期でした。

 

普段は管理職としてデスクワークが中心の仕事ですが、職場の状況によっては現場作業を手伝うこともあるそうです。

 

特に直近1か月ほどは仕事が忙しい時期だったとのことでした。

 

作業の中でも多かったのが、重い原料を持ち上げて移動させる作業でした。

右側から持ち上げて左側に移動させる動作を何度も繰り返すため、右肩や腕に負担がかかりやすい作業だったと考えられます。

 

 

そんな状況が続いたある朝、起きた瞬間に右肩の違和感に気づきました。腕を上げようとすると痛みがあり、思うように動かすことができません。

 

時間が経てば少し楽になるのではないかと思ったそうですが、痛みは強くなったり弱くなったりを繰り返しながら続き、じっとしていてもズキズキする状態でした。

 

動かすとさらに痛みが強くなり、右肩の前側から上腕、さらに前腕にまで痛みが広がっていました。

 

前日の夜は寝ているときにも肩がうずき、なかなか眠れないほどだったそうです。

 

「これは一度きちんと診てもらった方がいい」と思い、翌日に来院されました。

 

 

この年代に多い肩の痛みの背景|仕事の負担と過去のケガの影響

 

 

 

体の状態を確認すると、いくつかの特徴が見えてきました。まず右の肩甲骨の後ろ側の筋肉がかなり強く緊張していました。

 

肩甲骨は腕を動かすための土台のような役割を持っています。

 

そのためここが硬くなると腕を動かすときに肩の関節に負担が集中してしまいます。

 

 

また首や肩の動きを確認すると、右よりも左の方が動きが悪い状態でした。

 

Sさんは2〜3年前に左肩を骨折した経験があり、長くリハビリを行ったものの現在でも左肩は完全には上がらない状態でした。

 

このような場合、人は無意識に「動かしやすい側」を多く使うようになります。

 

Sさんの場合も右肩に負担が集中する生活になっていた可能性が高いと考えられます。

 

 

さらにSさんは以前から左手の前腕から指先にかけてしびれが続いているとのことでした。

長年続くしびれがある方は首や肩周りの動きが硬くなっていることも多く、肩の動きにも影響している可能性があります。

 

また内科では高血圧など生活習慣病の治療を受けており、複数の薬を服用されていました。

 

尿酸値も高く、食事量を少し減らすよう意識しているとのことでした。

 

 

50代後半から60代になると仕事の負担、過去のケガ、姿勢のクセ、体力の変化などが重なり、こうした肩の痛みが突然現れるケースは少なくありません。

 

特に普段はデスクワークが多く、忙しい時期だけ急に重い作業が増える方は、同じような症状が出ることがよくあります。

 

 

 

フジイ整骨院の施術|痛い場所だけを触らず体全体を整える理由

 

 

 

肩が痛いと多くの方は「肩を揉んでほしい」と考えます。しかし痛みが出ている場所と原因の場所は違うことが多いのです。

 

肩こりの原因が実は腰や股関節の硬さにあったり、足首のゆがみが関係していたりすることもあります。

 

そのため痛い場所だけを強く揉む施術では、一時的に楽になってもすぐに元に戻ってしまうことがあります。

 

 

当院ではまず体全体の状態を確認します。背骨の状態、肩甲骨の動き、首の動き、左右のバランスなどを確認したうえで施術を行います。

 

実際に多くの患者さんの体に触れることで「この症状のときはどこが原因になっているのか」「どこを整えると体が変化するのか」という判断力が磨かれていきます。

 

 

前回の状態を確認しながら治療を進めることができるため、体の変化をしっかり追いながら施術を行っています。

 

Sさんの場合も肩だけでなく、肩甲骨や背中の動きを整え、腕にかかる負担を減らす施術を行いました。

 

 

施術の経過|肩甲骨の動きを整えると体はどう変わったか

 

体をくわしく確認していくと、特に気になったのが肩甲骨の動きでした。左右を比べると右よりも動きが悪く、硬さが目立ちました。

 

肩甲骨というのは、腕につながる筋肉、首につながる筋肉、腰にまでつながる筋肉と、体の広い範囲に関わっている骨です。

 

ここがスムーズに動くことで、腕を上げる、首を回す、背中を伸ばすといった動作がなめらかにできるようになっています。

 

逆に言えば、肩甲骨の動きが硬くなるということは、体の各部位の連動がうまく機能していない状態ともいえます。

 

 

さらにSさんの場合、左右の動きに差があることも気になりました。

 

左右差があるということは、体のバランスが偏り、無意識のうちに動きやすい側ばかりを使う生活が続いていることを意味します。

 

バランスが崩れた状態で動き続けると、筋肉が本来のように働けず血の巡りも悪くなります。

 

たとえていうなら、左右でタイヤの大きさが違う車で走り続けているようなものです。

 

どこかに無理がかかり続け、やがてそれが今回のような突然の肩の痛みとして表れたと考えられます。

 

 

施術では肩甲骨の動きを中心に、体全体のバランスを整えることを優先しました。

 

その日のうちに腕を動かしたときの引っかかる感じが軽くなり、Sさん自身も変化を感じていただけました。

 

2回目、3回目と続けるうちに回復は着実に進み、3回目の施術のころには職場で重い物を移動させる作業をしても、以前ほど気にならなくなってきたとのことでした。

 

 

現在はメンテナンスを続けながら、日常生活を普段どおりに送ることができています。

 

 

 

まとめ

 

 

 

今回のSさんのケースのように、朝起きたときに突然肩が上がらなくなる症状は決して珍しいものではありません。

 

特に50代後半から60代の方では仕事の負担、姿勢のクセ、過去のケガ、体力の変化などが重なり、肩に痛みが出ることがあります。

 

痛みが出たときに無理をして動かし続けたり、我慢して仕事を続けたりすると症状が長引くこともあります。

 

体からのサインを見逃さず、早めに状態を確認することが回復を早めるポイントになります。

 

「朝起きたら肩が上がらない」「腕まで痛みが広がっている」「夜もうずくような痛みがある」という場合は、一度体の状態を確認しておくことをおすすめします。

肩の痛みは体の使い方やバランスを見直すきっかけになることもあります。

 

無理を続けるのではなく体と向き合いながら整えていくことが大切です。

 

 

 

 

 

《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》

 

【この記事を書いた人】

氏名:藤井 敦志(ふじい あつし) 資格:柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師

兵庫県たつの市でフジイ整骨院を開業して20年以上になります。骨・筋肉・関節の専門家である柔道整復師と、鍼灸師の国家資格を持ち、体の痛みや不調を幅広く診ています。自費専門・完全予約制のため、お一人おひとりの状態をじっくり確認しながら治療を行っています。

 

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