目次
はじめに
こんにちは。たつの市フジイ整骨院院長藤井です。
先日、こんなご相談をいただきました。
「2ヶ月くらい手の関節の腫れがおさまりません。病院で腱鞘炎と診断されて治療を受けているのですが、一向に手が曲げられなくて。2歳の子育てもあって、早く治したいんです。」
小さなお子さんを育てながらの腱鞘炎、本当に大変ですよね。
今回は、そんな長引く腱鞘炎の根本原因を突き止め、劇的に改善されたMさん(30代女性)の事例をご紹介したいと思います。
Mさんの症状と経緯
症状の始まり
Mさんは2歳のお子さんを育てながら働く忙しいママさんです。
2ヶ月ほど前から手の関節の腫れが現れ、はじめは片手だけでしたが、現在では両手に症状が広がってしまいました。
手を曲げることができず、日常生活にも大きな支障をきたしていました。
病院での診断と治療
整形外科を受診し、腱鞘炎と診断されました。
Mさんにはリウマチの既往歴がありましたが、医師からは「リウマチのせいではなく腱鞘炎」との診断を受けました。
病院での治療を続けていましたが、一向に改善の兆しが見えず、むしろ症状は悪化傾向にありました。
当院への来院のきっかけ
「2歳の子育てもあって、早く治したいんです。」
この切実な思いで当院にご相談いただきました。
小さなお子さんを抱えながらの腱鞘炎でお困りの方のために、今回はMさんの改善過程をお伝えしたいと思います。
詳しくお話を伺うと…
Mさんの状況をより詳しく伺うと、手の症状以外にも重要な情報が見えてきました。
- 最近、肩こりがひどくなっている
- 夜寝ていても背中の真ん中が凝って寝返りしないと痛い
- 2歳のお子さんの抱っこが多い
- デスクワークも多い
「そういえば、最近背中の凝りもひどくて、夜も寝にくいんです。」
この言葉で、Mさんの腱鞘炎の真の原因が見えてきました。
お体の状態をチェックしてみると
発見された問題点
詳しく身体をチェックしたところ、以下の問題が明らかになりました。
1. 肩の前方巻き込み:肩が前に出て巻き込んだ姿勢、立った時に指先が内向きに曲がっている状態
2. 背骨の歪み:胸椎(背中の骨)の位置異常、これにより肩の位置が安定しない
3. 筋肉の緊張度の異常:肩から指先への筋肉のつながりが硬化、神経の流れにも影響
根本原因の特定
「指先の動きは神経は首から来ています。筋肉も肩からのつながりが硬いと動かなくなるんです。」
実際に胸を前に突き出していただくと、一時的に手の動きが改善しました。
しかし、背骨の歪みがあるとすぐに肩が前に巻いてしまい、指に力が入りやすくなってしまいます。
さらに肩が前に巻いていると、肺を取り巻く筋肉群も伸び縮みがしにくくなり呼吸が浅くなりやすいのです。
呼吸が浅いと酸素が取り込みにくくなります。
血液が酸素を全身に運ぶのですが、酸素が少ないと全身に栄養が行き渡らないので手先の緊張も取れにくくなってしまいます。
このように、腱鞘炎の改善には背骨の歪みを整えることが非常に重要なのです。
そこで、背骨の歪みを整えることに注目して治療を進めることにしました。
施術方針と実際の治療
施術の方向性
Mさんの治療では、以下の3つの方針を立てました。
1. 背骨の歪み改善:根本的な姿勢の問題を解決、肩の正しい位置の確保
2. 肩から手指への筋肉のつながり改善:筋肉の緊張をほぐし神経の流れを回復、関節可動域の拡大
3. 生活指導とセルフケア:お子さんの抱っこの仕方の指導、物の持ち方の改善
具体的な施術内容
身体的治療:背骨の歪み調整、肩甲骨周りの筋肉調整、首から指先への神経流れの改善
生活指導:正しい抱っこの姿勢、手首に負担をかけない物の持ち方、デスクワーク時の姿勢改善
改善の経過
初期の変化
背骨の歪みを整えると、まず夜の寝やすさが改善されました。
「背中の凝りが楽になって、夜もぐっすり眠れるようになりました。」
これは姿勢が改善されたことで、背中の筋肉への負担が軽減されたためです。
手の症状の変化
肩の位置が正常になると、指先への神経の流れと筋肉のつながりが改善され、徐々に手の動きも回復してきました。
これはそれまで圧迫されていた腕神経叢(わんしんけいそう)と呼ばれる神経の束がスムーズに働くようになるためです。
腕神経叢は首から肩を通り、腕や指先の筋肉をコントロールしている大事な神経です。
そのため、肩の位置が整うことで指先の細かな動きや握力も徐々に回復しやすくなります。
さらに血流も改善されるので、しびれや冷えが軽くなることもあります。
この方も朝の着替えでシャツのボタンを留めるとき、指がスムーズに動いてひっかからなくなったとおっしゃっていました。
現在の状態
現在、Mさんは徐々に回復傾向にあります。
「子供の抱っこも楽になって、本当に助かっています。」
同じような症状でお悩みの方へ
腱鞘炎の根本原因チェック
腱鞘炎でお悩みの方は、以下のポイントをセルフチェックしてみてください。
姿勢のチェック:肩が前に巻き込んでいないか、立った時に指先が内向きに曲がっていないか
背中の状態:背中の凝りや痛みはないか、夜寝る時に背中が辛くないか
生活習慣の確認:抱っこの仕方は正しいか、デスクワーク時の姿勢は適切か
子育て中の腱鞘炎予防のポイント
抱っこの仕方: 親指を立てすぎず、手首を曲げすぎない
物の持ち方: 指先だけでなく手全体を使う
休息: 適度に手を休ませる時間を作る
姿勢: 背中をまっすぐ保ち、肩を前に出さない
専門治療を受けるタイミング
以下の場合は、早めに専門治療を受けることをお勧めします。
- 2週間以上症状が改善しない
- 両手に症状が広がっている
- 肩こりや背中の痛みも併発している
- 日常生活に大きな支障がある
まとめ
Mさんの事例から学べることは、腱鞘炎は手だけの問題ではなく、背中や姿勢全体の問題として捉える必要があるということです。
特に子育て中のママさんは、抱っこやお世話で同じ姿勢を続けることが多く、背骨の歪みから腱鞘炎を引き起こすケースが少なくありません。
表面的な症状だけでなく、根本原因を見つけて治療することで、長引く腱鞘炎も改善が期待できます。
子育て中で腱鞘炎にお悩みの方は、一人で抱え込まずに適切な治療とアドバイスを受けることで、快適な子育て生活を取り戻すことができます。
あなたの大切な子育て時間を、痛みなく過ごしていただけるよう、一緒に改善を目指していきませんか?
~たつの市フジイ整骨院 ~子育てママの健康を全力でサポートします~
《柔道整復師・鍼灸師・あんま・マッサージ・指圧師 藤井敦志 監修》
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